道科学大と近隣小が連携 歩道バリアフリー調査に挑戦 探究心、交流力など養成(学校 2017-07-04付)
身の回りにあるバリアをみつけ、改良案を考えた
北海道科学大学と近隣小学校が連携し、課題探究的な学習として「歩道バリアフリー調査」に取り組んでいる。都市環境学科の学生が児童とともに小学校周辺の歩道を調査。異世代交流によるコミュニケーションを大切にしながら、児童ならではの気づきや課題探究的な取組を促している。
札幌市手稲区にキャンパスがあることから、近隣の札幌市立前田中央小学校と札幌市立前田小学校の二校で、同学科の亀山修一教授が五年にわたってユニバーサルデザインやバリアフリーなどをテーマに出前授業を行ってきた。
これまでの授業内容をグレードアップし、五年生の総合学習の時間、三週計七コマを使ってバリアフリー理論の講義や屋外での実地調査、調査結果のまとめに挑戦する学習を企画。児童を引率する学生たちには「異世代とのコミュニケーション力の向上にもつながるはず」(亀山教授)と期待を寄せる。
六月三十日には、前田小の五年生三十六人が現地調査に臨んだ。九人ずつ四班に分かれて校舎周辺の歩道六路線を回り、デジタルカメラを手にバリアを探した。担任の亀田なぎさ教諭は「バリアを見つけるコツは?」と問いかけ、「お年寄りや目の不自由な人、車いすの人の視線で」などとヒントを促していた。
亀山教授による出前授業の成果もあって、児童たちは普段からあらゆるバリアを探すようになってきたという。学生の支援を受けながら「急な坂がある」「側溝のデコボコが目立っていた」「点字ブロックが欠けている」など、つぎつぎとバリアを見つけていった。
発見したバリアは調査シートに書き込み、同様のものや類似したものを各班で整理した上で評価シートとして清書。翌週(三週目)には、成果品となる二種類のポスターを作成し、バリアフリーの観点でよい歩道のランキングを決めるとともに、調査ルートのバリアと改良案、調査で気づいたことをまとめる。
調査を見守った亀山教授は「子どもたちが自ら問題点や課題をみつけ、みんなで話し合いながら考えやアイデアを出し、さらにもっと調べたいという意欲を抱くような課題探究的な学習が期待できる。地域の大学生と小学生が対話を通じてかかわり合い、互いに学ぶことも魅力的」と話していた。
(学校 2017-07-04付)
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