【解説】子どもに対する前兆事案―5月末
(解説 2017-07-04付)

 道警本部少年課がまとめた「子どもに対する前兆事案の届出受理状況」によると、五月末で前年同期より八十六件多い四百二十七件を受理した。

 前兆事案とは、子ども(十三歳未満)を対象とする性犯罪などの凶悪犯罪の前兆とみられる声かけやつきまといなどをいう。

 五月は、道内で前年同期に比べ四十四件多い百三十件を受理。一月からの累計は八十六件増の四百二十七件となった。

 発生時の子どもの状況をみると、「登下校時」が百九十一件で最も多く、「遊んでいるとき(遊戯中)」が五十七件、「習い事、友人宅、買い物などへの行き帰り」が五十四件など。

 発生時間帯は、「午後三時台」が百二十一件、「午後二時台」が九十四件、「午後四時台」が七十九件と、下校時間帯である午後二~四時の間に全体のほぼ七割が集中。

 発生場所は、「道路(通学路を含む)」が三百三十八件で八割近くを占めた。

 発生時、子どものとった行動は「自宅に逃げる」が八十一件が最多。

 道警では、通学路などに対するパトロール活動、学校、教育委員会などと連携した防犯訓練の実施など未然防止に努める一方、声かけ事案が発生した場合、現場への早期臨場と子どもの保護および不審者の発見・確保に努めるとともに、発生情報を「ほくとくん防犯メール」によって配信するなどの対応を取っている。

 子どもを犯罪から守るため、家庭において「帰宅時間を決める」「行き先を告げさせる」などのルールをつくることを求めるとともに、届出を受理した事案のうち、事案発生から三十分以内に届けが出されたのは全体の約二一%だったことから、子どもから不審者の話を聞いたときは、速やかに通報するよう呼びかけている。

(解説 2017-07-04付)

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