【解説】新学習指導要領解説書を公表(解説 2017-06-28付)
文部科学省は、三十二年度から順次全面実施される小・中学校の新学習指導要領の解説書をホームページなどを通じて公表した。小学五・六年で正式な教科となる英語では、授業時間確保のための短時間授業や夏休み・冬休み、週末を使った授業など弾力的な指導の重要性を明記した。
解説書は指導要領の内容を具体的に説明するため、教員向けに作成。指導や教科書編集の指針となる。
小学校の総則編では、教育課程の編成と実施、学習評価などについて解説。教科横断的な視点に立った資質・能力の育成に向け、学校教育全体および各教科の指導を通してどのような資質・能力の育成を目指すのかを、資質・能力の三本柱「知識・技能」「思考力・判断力・表現力等」「学びに向かう力、人間性等」を踏まえながら明確にすることが求められるとした。
「主体的・対話的で深い学び」の実現に向けた授業改善では「これまでと全く異なる指導方法を導入する必要はない」と指摘。「児童が考える場面と教師が教える場面をどのように組み立てるか、といった観点で授業改善を進めることが重要」と説明した。
小学校の英語では、中学年から「聞く」「話す」ことを中心とした外国語活動を通して外国語に慣れ親しみ、外国語学習への動機付けを高めた上で、高学年から発達の段階に応じて段階的に文字を「読む」「書く」ことを加えて、総合的・系統的に扱うとし、活字体を学び、簡単な語句や基本的な表現でやりとりする能力を身に付けることを目標とした。
授業時間増加に対応するため、短時間授業や長期休業期間の調整、土曜日の活用などを提言。十~十五分の授業では、場面を設定した上で、必要な語句や基本的な表現を繰り返し学ぶ活動などの授業例を示した。
(解説 2017-06-28付)
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