【解説】教員の養成・採用・研修
(解説 2017-06-22付)

 道教委は二十八年度、国に先がけて、教員の養成・採用・研修の一体的改革に向けた検討を進めていた。

 国段階では、二十七年十二月、中央教育審議会が答申「これからの学校教育を担う教員の資質能力の向上について~学び合い、高め合う教員育成コミュニティの構築に向けて」を取りまとめ、教員の養成・採用・研修の一体的改革を提示。国は、それに対応した法整備を始めた。

 道教委では、国の検討状況を踏まえ、二十七年から二十八年にかけて、庁内各課や教員養成課程のある大学と情報交換、説明会を行ったほか、文部科学省「総合的な教師力向上のための調査研究事業」のテーマ3「教員育成指標等の策定のモデル事業」に応募、採択されるなどの取組を進めた。

 その中で、本道の課題として、大学と教育委員会との連携、道教委と札幌市教委の双方で「求める教員像」が存在していることなどが浮かび上がった。

 そこで、中教審答申の内容や本道の課題を踏まえ、国の法整備に先がけ、道教員育成連絡協議会を設置。

 二十八年六月から四回の連絡協議会を開き、教員の育成ビジョンを共有するための教員育成指標を策定するため、本道の課題や地域特性を踏まえた、オール北海道の「求める教員像」策定作業を進めた。

 この間、国では、二十八年十一月、教育公務員特例法の一部改正を公布。任命権者による教員育成指標や研修計画の策定、教員育成協議会の設置などを盛り込んだもので、ことし四月に施行となった。

 これらの動きについて、柴田達夫教育長は、ことしの一定道議会代表質問で、二十九年度内の教員育成指標と教員研修計画の策定、また、大学の教員養成課程との一層の連携などを表明していた。

(解説 2017-06-22付)

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