アイヌ民族教育で研究開発事業―札幌市教委　協議会設置し学習法検討　委員長に星置東小・上村校長

（市町村 2017-07-04付）

　札幌市教委は、本年度の研究開発事業「アイヌ民族に関する教育」について、札幌市立星置東小学校の上村尚生校長を委員長とする研究協議会を設置した。アイヌ民族に関する教育の普及啓発を図るもの。小・中学校においてアイヌ民族の人を招いて行う体験的な学習の進め方について検討するなど、研究を進めていく。

　同研究は、互いに尊重し、支え合いながら、ともによりよく生きようとする態度を育てるために、札幌市学校教育の重点における「学校教育の今日的課題」の中の「人間尊重の教育」として実施するもの。アイヌ民族に関する教育推進上の課題を踏まえた教材の開発および課題探究的な学習における指導方法の工夫、小・中学校の接続の在り方などについて実践研究を行い、その成果の普及啓発を図る。

　小・中学校の校長や教諭のほか、市アイヌ教育相談員などで構成される研究協議会を設置。年四回程度研究協議会を開催し、アイヌ民族に関する教育の在り方について取組の交流のほか、成果と課題等の協議を行うなど、研究を推進する。

　また、小学校では社会科で体験的な要素を取り入れた学習の進め方に関する研究を実施。中学校では、学校にアイヌ民族の人を招いて行う学習を実施し、その効果や課題について協議することとしている。

(市町村 2017-07-04付)