東川町の研究開発学校―文科省指定 取組推進へ情報を共有 新たな教科領域「Globe」
(市町村 2017-07-07付)

東川町研究開発学校研究推進委員会
研究を行う1園6校の担当者などが集まり、今後の取組を確認した

 【旭川発】文部科学省から「研究開発学校」の指定を受け、本年度から研究に取り組む東川町は六月下旬、第一回研究推進委員会を開いた。町内の幼児センター、小・中・高校、町教委などから二十人が出席。指定期間で、地域資源を活用した国際教育の展開を目指す新たな教科領域「Globe」の研究内容について理解を深めるとともに、各教育機関における幼児児童生徒の様子や教育活動などについて意見を交換した。

 研究開発学校制度は、新しい教育課程や指導方法を開発するため、学習指導要領等の国の基準によらない教育課程の編成・実施を認める制度。

 東川町は本年度、文科省から研究開発学校の指定を受け、町内の幼稚園、小学校四校、中学校、高校の一園・六校を対象に、グローバル化に対応した教育環境づくりを図るため、教育課程の研究開発に取り組む。指定期間は四年間。

 研究内容は、教科領域「Globe」を立ち上げ、多文化理解を深めるための地域人材の活用、小学校一・二年生の外国語活動、三~六年生の英語科のカリキュラム編成、幼小中高の英語教育の接続や多文化教育の在り方などについて、指導内容・方法、評価に関する研究を進めていく。主管校は東川小学校を選定した。

 同委員会は、幼児センター、東川小、第一小学校、第ニ小学校、第三小学校、東川中学校、東川高校、町教委の研究担当者や英語教員などで構成。今回は、今後の全体的な取組について共通理解を図ることを目的に実施した。

 冒頭、林万里教育長があいさつ。新たな教科領域「Globe」では、①ローカル②グローブ③コミュニケーション―の三分野における能力の育成を図ることを強調。「基本となるのは、自国や地域の文化・伝統に根ざした自己の確立にあり、“ローカル”だと認識している」と強調。その上で「地域を学ぶ学習を大切にしていきたい」との考えを示した。

 続いて、東川小の研究主任を務める神野伸二教諭などが、これまでの取組の経緯を報告したほか、研究の概要や進め方、スケジュールなどについて説明した。

 このあと、各教育機関から幼児児童生徒の様子や、国際教育にかかる活動などについて意見交換し、今後の取組の推進に向け情報共有を図った。

(市町村 2017-07-07付)

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