札幌市教委　小学校理科の指導の工夫改善事業　実践研究会で手引作成　委員長に中島中・小路校長

（市町村 2017-07-10付）

　札幌市教委は、本年度の研究開発事業「小学校における理科の指導の工夫改善」について、札幌市立中島中学校の小路徹校長を委員長とする実践研究会を設置した。理科に関する指導の充実を図るもの。『小学校理科の観察、実験の手引（第六学年）』を作成するほか、小・中学校への円滑な接続に向けた指導方法を検討するなど、研究を推進していく。

　市教委は、現行の学習指導要領から、児童生徒が知的好奇心や探究心をもって、自然に親しみ、目的意識をもった観察・実験を通して科学的に調べる能力や態度を育むこと、科学的な認識の定着を図り、科学的な見方や考え方を養う学習活動のより一層の充実を図る必要があると考えている。

　また、二十七年度全国学力・学習状況調査から、市の児童生徒は自然の事物・現象から問題をみいだし、予想をもとに検証する実験を計画することなどに課題があると分析している。

　このため、観察・実験を中核に据えた問題解決、課題探究的な学習に関する指導の工夫改善を目指し、安全で効果的な観察実験の指導・手立てについて研究を行うこととした。

　小・中学校の校長や教諭のほか、大学教授などで構成する実践研究会を設置。観察・実験を中核に据えた問題解決や課題探究的な学習の展開、実験装置等の使用法などを研究し、研究の成果を小学校理科指導資料５『小学校理科の観察、実験の手引（第六学年）』にまとめ、各学校に配布することとしている。

　また、小学校六年生から中学校一年生への学習内容の円滑な接続を図るため、具体的な指導や手立てについて研究する。

(市町村 2017-07-10付)