学生服のトンボ「スマホ預かりバッグ」 女満別高が道内初導入 教員の管理負担を軽減
(学校 2017-07-21付)

女満別高スマホ預かりバック
生徒は朝のホームルーム時にスマホを預ける

 【網走発】女満別高校(田邊康弘校長)は、六月中旬から学生服メーカーの㈱トンボが開発した「スマホ預かりバッグ」を道内の学校で初めて導入した。生徒たちは朝のホームルームで自分のスマートフォンを預け、バッグに収納。帰りのホームルームで返却される。同校では、預かったスマホを安心して管理することができると、メリットを話している。

 スマホ預かりバッグは、学生服メーカーのトンボが開発したもの。サイズは縦が四十二㌢㍍、横が五十五㌢㍍。ビジネスバッグよりも一回りほど大きく、内側に並んだクッションのフラップをめくると、スマホを一台ずつ収納できるメッシュのポケットが備え付けられている。フラップのクッションによってスマホ同士がぶつかることなく、安全に保管することができる。また、フラップにはビニール製のポケットが付いており、個人の名札を入れることで、取り違いを防ぐこともできる。

 同校では、約五十人の生徒のうち、ほとんどの生徒がスマホを所有しているが、校内においては生徒のスマホ使用を禁止。本年度からは、朝のホームルームから帰りのホームルームまで、生徒のスマホを預かっている。

 四月からの二ヵ月間は、スマホを茶封筒に入れ、ナップザックでまとめたものを金庫内で保管していた。その際、ナップザック内でスマホがぶつかり合い、傷ついてしまうことや、回収や返却の際に落として破損させてしまう可能性があるなど、教員らはスマホの管理に頭を悩ませていた。

 そこで、同校商業科の木戸義典教諭が、Webページで見つけたトンボのスマホ預かりバッグの導入を田邊校長に提案。預かったスマホを安全に管理できることや、生徒が直接スマホの出し入れを行うことができることから、六月中旬にスマホ四十台を収納できる預かりバッグを三つ導入した。

 現在は、生徒が朝のホームルームの際に各自のスマホを預かりバッグに収納。担任の教諭はバッグを帰りのホームルームまで、金庫内で保管している。

 木戸教諭は預かりバッグを導入したメリットについて「預かっている際に破損させてしまう心配もなく、安心して管理することができる。また、保護者に対しても、大切に保管していることが伝わるのではないか」と話していた。

 販売を担当する北海道トンボ㈱の今井左右一取締役販売企画部長は「学校は、スマホを巾着等に入れて預かることが多いようで、その際に傷がついたりと管理が十分にできないという声を受け、試作を経て製造・販売に至った」と説明。「口伝えで道内でも引き合いが増えてきている。スマホ管理に負担を感じている先生方の手助けになれば」と話している。

問い合わせは、北海道トンボ(電話〇一一―742―二五五一)まで。

(学校 2017-07-21付)

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