札幌市教委　家庭教育学級全市合同学習会　自己肯定感の育み方学ぶ

（市町村 2017-07-28付）

宮本氏は、子どもの自己肯定感を育むための方法などを解説した

　札幌市教委は十八日、市内のちえりあで家庭教育学級全市合同学習会を開いた。市内在住の保護者など三百六十二人が参加。元高校教師でエッセイストの宮本延春氏を講師に招き、子どもの自己肯定感の育み方などを学んだ。

　家庭教育学級は、ＰＴＡ会員などが子どもの心の理解や親としての接し方など、家庭における教育力の向上を図ることを目的に、札幌市が昭和三十九年から実施しているもの。ＰＴＡなどに事業を委託しており、幼稚園、小・中学校で開設している各学級で、家庭教育に関する学習会や情報交換会を行っている。

　はじめに、山根直樹生涯学習部長があいさつ。家庭教育の重要性や「さっぽろっ子〝学び〟のススメ」にふれたほか、教育に関して「学校と家庭が同じスタンスで子どもにかかわることができるよう、今後とも一層の連携を深めていきたい」と話した。

　続いて、宮本氏が「オール１生からのメッセージ～子どもに寄り添い、伸びを認め、意欲を高めるために」と題して講演。自身の体験談を交えながら、子どもの自己肯定感などを育むことの重要性を説いた。

　子どもの話を聞く際のポイントとして、①肯定から始める②価値観を押し付けない③（子どもの）気持ちに寄り添う―の三点を提示。「子どもの目線で気持ちを受け止めて、聞いてもらえるとうれしい」と話した。

　また、自己肯定感の育成に関して評価されたい承認欲求を満たすことが、子どもの自己肯定感に直結していると指摘。子どもの存在を無条件に受け入れることの重要性を訴え、参加者に「子どもができることを探してあげて、たくさん伝えてほしい」などと呼びかけた。

(市町村 2017-07-28付)