札幌市教委　全市立学校・園に通知発出　命の指導の充実を

（市町村 2017-07-28付）

　札幌市教委は、「命を大切にする指導の充実および夏季における幼児児童生徒の指導について」の通知を全市立学校・園に発出した。かけがえのない子どもの命を守るために、「子どもに伝えておくべき自殺予防の知識」「自殺の危険の高い子どもへの対応」の二点を提示。夏季休業中・休業後の指導の充実についても呼びかけている。

　札幌市学校教育の重点では、豊かな心の育成に向け「命を大切にする指導の充実」を掲げている。通知では、不登校の未然防止や状況改善に向けた取組について「不登校および不登校の兆候がみられる子どもの状況を丁寧に把握するとともに、夏季休業を含めた二学期以降の支援の手立てや教育相談体制の在り方を学校が組織として再検討し、共有することが重要」と指摘している。

　この時期は気持ちが開放的になり、行動範囲や交友関係が広がることから、暴力行為や家出といった問題行動、水の事故など、夏季特有の事故の発生が懸念される。そのため「子どもが自ら身を守ろうとする態度や能力を身に付けるような体系的・具体的な取組を進めてほしい」と要請している。

　また、かけがえのない子どもの命を守るために「子どもに伝えておくべき自殺予防の知識」「自殺の危険の高い子どもへの対応」の二点を提示。自殺の危険の高い子どもへの対応では、組織的な対応のほか、スクールカウンセラーや関係機関とのより一層の連携を求めている。

　夏季休業後の指導として「夏季休業中に生活習慣が乱れてしまう児童生徒もいることから、規則正しい生活のリズムを身に付けることができるよう指導する」ことなどを呼びかけている。

(市町村 2017-07-28付)