道造形教育連盟と釧路造形教育研究会 想い育む造形活動を 釧路市共栄小で全道大会
(関係団体 2017-07-31付)

全道造形教育研究大会
髙野教諭は「名画」に近づかせるために、パーツの配置を考えさせた

 【釧路発】道造形教育連盟(阿部時彦会長)・釧路造形教育研究会(小野三枝子会長)は二十七日、釧路市立共栄小学校で第六十七回全道造形教育研究大会釧路大会を開いた。全道の幼・小・中・高校の教職員など約二百五十人が参加。研究主題「わたしをつなぐ造形活動の時間~想いを豊かに育む造形活動の展開」のもとに、公開授業や全体会、講演、分科会などを行い、これからの造形教育で育むべき資質や能力について研鑚を深めた。

 授業は、幼・小・中・高校合わせて七授業を公開。このうち、釧路市立共栄小の髙野恵輔教諭は六年生の「名画の中に入ってみたら」の授業を展開した。

 髙野教諭は、はじめに七グループに分かれた子どもたちに、前時までに作成した発砲スチロールのパーツを組み合わせ、「名画」に近づけるために工夫できるところはないかを問いかけた。「パーツが大きすぎた」「パーツとパーツの距離が重要かも」などの子どもたちの意見をもとに、つぎはグループで選んだ名画を見ながら「奥行き」「大きさ」「重ね方」を意識させパーツの配置を決めさせた。葛飾北斎の「富嶽三十六景」を選んだ第六グループの三人は「大波」「富士山」「舟」など五つのパーツの配置を工夫し「立体名画」として表現した。

 開会式では、阿部会長と実行委員長を務める小野会長のあいさつのあと、鈴木淳釧路教育局長、林義則釧路市教育長が祝辞を述べた。中で小野会長は、釧路管内の児童生徒数が年々減少し、それに伴って美術教員の数も減っているとした上で「だからこそ、釧路で十年ぶりに開催する本研究大会は造形教育への理解と授業実践を提案できるよい機会」と強調した。

 講演では、文部科学省初等中等教育局教育課程課教科調査官の岡田京子氏が「新学習指導要領とこれからの表現や鑑賞」と題して、学習指導要領改訂の方向性や図画工作科・美術科の改訂の要点などについて解説した。

 このあと参加者は、授業分科会のほかに、「想いをつなぐ」「他者とつなぐ」「学びをつなぐ」のテーマごとの分科会に分かれ、意見交流した。

(関係団体 2017-07-31付)

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