道特別支援教育ＩＣＴ活用ＰＪ　読みの困難支援へ研鑚　第１８回情報教育研修会開く

（関係団体 2017-08-16付）

２４人が参加し、講義・演習などを行った

　道特別支援教育ＩＣＴ活用ＰＪ（新谷洋介代表）は四日、札幌市内のアスティ４５で第十八回北海道の特別支援教育における情報教育研修会を開いた。特定非営利活動法人ＮＥＸＴＤＡＹ共催。読みに困難のある子どものためのＤＡＩＳＹ教材活用などについて研修を深めた。

　同ＰＪは、道内の特別支援学校におけるＩＣＴを活用した授業での活用と情報モラル教育の両方の視点から、ＩＣＴを活用したカリキュラムや授業などの事例を集め、まとめ、発信することなどを目的に活動している。

　二十四人が参加した研修会では、同ＰＪ代表で、国立特別支援教育総合研究所（特総研）情報・支援部主任研究員の新谷氏が「特別支援教育におけるＩＣＴ関連の動向」と題して講演。特総研で取り組んでいる学習上の支援機器等教材活用促進事業の内容などを説明した。

　続いて、シナノケンシ㈱福祉・生活支援ビジネスユニット営業課の柳澤健氏を講師に、講義・演習「読みに困難のある子どものために～ＤＡＩＳＹ教材の利用を通して」を行った。

　同社は、特総研の二十六・二十七年度学習上の支援機器等教材活用促進事業を受託し、ＤＡＩＳＹ再生アプリの開発・実証実験に取り組んだ。ＤＡＩＳＹとは、読みに困難のある人のためのデジタル録音図書の国際標準規格。ＤＡＩＳＹで制作した教科書などが特別支援学校や特別支援学級だけではなく、通常の学級でも支援が必要な子どもたちのために活用されている。

　講義・演習では、ＤＡＩＳＹ教科書の入手・活用、ＤＡＩＳＹ教材の作成の解説などを行った。

　午後からは、中間報告「中学校の通常の学級に在籍する支援が必要な子どもに対する支援機器等教材活用の実践研究～特別支援教育支援員の支援に焦点を当てて」、実践報告「北見地区におけるＩＣＴ活用の実際」、講義・演習「特別支援教育におけるＷｉｎｄｏｗｓ１０の活用」を行った。

(関係団体 2017-08-16付)