道国語教育連盟が研究交流学習会　新しい指導の在り方探究　小・中教諭研究発表、講演など

（関係団体 2017-08-21付）

国語科学習指導の在り方について理解を深めた

　道国語教育連盟（委員長・齋藤昇一札幌市立啓明中学校長）は八月上旬、札幌サンプラザで夏の研究交流学習会を開いた。全道各地から会員など約九十人が参加。研究発表や国立教育政策研究所教育課程研究センター研究開発部の杉本直美教育課程調査官による講演などを通して、学習指導要領を踏まえた新しい国語科学習指導の在り方について理解を深めた。

　開会あいさつ立った齋藤委員長は、昨年網走市で開催された全道大会を振り返るとともに、ことし十月開催の釧路大会に向け「この学習会が大きな足がかりとなることを願っている」と呼びかけた。また、新学習指導要領の動向にふれ「深い学びが実践レベルでどのように具現化できるのか、問い直したり理解し直したりすることによって、さらに深い理解などにつながるのでは」と指摘。学習会での理解深化に期待した。

　続いて、札幌市立中央小学校の下坂卓也教諭が「構成と内容の把握を意識した読みを目指して」、札幌市立信濃中学校の鈴木景子教諭が「深い学びのある国語科授業づくり」と題して研究発表。

　下坂教諭は、物語文や説明文の内容をつかむために「文章全体の構成と流れを押さえることができないか」と課題を設定。児童にそれを意識させる手立てとして、物語文では起承転結に分けること、説明文では筆者の説明の工夫を考える活動などに取り組んだことを説明した。

　鈴木教諭は、学力テストの結果から、「読む」問題よりも「書く」問題に苦手意識をもつ生徒が多いことを把握。「書く」力を伸ばすため「模倣して書く」「言葉を集めて条件作文を書く」「詩を創作し、その作品についての説明書きを書く」「基礎となる語い力・漢字を使いこなす能力を高める」の四つの活動を行ったことを報告した。

　このあと、国研教育課程研究センターの杉本教育課程調査官が「育成すべき資質・能力を明確にした国語科の授業づくり」と題して講演した。

(関係団体 2017-08-21付)