道教委の『危機管理の手引』 ミサイル発射時の対応追録 登下校の一時見合わせなど
(道・道教委 2017-10-12付)

 道教委は、『学校における危機管理の手引~適切な学校運営のために』改訂二版の追録として「弾道ミサイルが発射された際の対応」を作成した。全国瞬時警報システム(Jアラート)が発信された際の対応および事案に備えた対応のポイントを記載。発射時間が登下校時間帯の場合、登下校やスクールバスの運行を一時見合わせる、近くにミサイルが落ちた場合、校舎内の教室等の換気扇を停止して室内を密閉するなど、児童生徒、教職員等の安全を確保する指針を示している。

 ことし八月と九月、北朝鮮の弾道ミサイル発射に伴い、Jアラートによる緊急情報が発信された。道内の公立学校では、児童生徒の安全確保のため、複数の小・中学校、高校、特別支援学校で始業時間が繰り下げられた。

 道教委は、今後、同様の事案が発生した際に、迅速に対応するため『学校における危機管理の手引~適切な学校運営のために』改訂二版の追録「弾道ミサイルが発射された際の対応」を作成。弾道ミサイルが発射され、Jアラート、防災行政無線、緊急速報メールなどで情報を知った場合の対応、事案に備えた対応のポイントを示した。

 事案発生時のポイントでは、学校での教育活動中においては、学校内外の安全状況の確認や児童生徒、教職員等の安全確保に努めること、状況に応じて安全な場所へ避難誘導することなどを挙げている。登下校時間帯に発射された場合、安全が確認されるまで、登下校やスクールバスの運行を一時見合わせることとしている。

 近くにミサイルが落ちた場合は、校舎内の教室などの換気扇を停止し、室内を密閉すること、校舎外では口と鼻をハンカチで覆い、現場から直ちに離れて密閉性の高い屋内または風上へ避難することを提示した。

 発射に備えた対応のポイントでは、児童生徒、保護者に対するJアラート発信時の対応方針や臨時休業等に関する連絡方法の周知徹底、危機管理マニュアルや学校安全計画等の点検・見直しや記載されている対応のポイントを指導する避難訓練の実施など、安全教育の徹底を挙げている。

 道教委は六日、各教育局長、道立学校長、市町村教委教育長あてに、今回の「弾道ミサイルが発射された際の対応」追録の作成について通知を発出。危機管理マニュアル等の点検と見直し、学校の安全管理や児童生徒等の安全確保に関する研修や避難訓練などの際、この資料を活用するよう呼びかけている。

 また、登下校中の児童生徒に緊急情報を伝達するため、見守り活動に従事している地域住民などに、避難誘導の協力を得るなど、地域の実情に基づいた対応策を検討するよう求めている。

(道・道教委 2017-10-12付)

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