豊富高で建設業出前講座　若手経営者らが仕事内容解説　地域を守る役割伝える

（学校 2017-10-13付）

１・２年生２０人が建設業の役割や魅力について学んだ

　【稚内発】豊富高校（川口宏明校長）で六日、建設業の若手経営者で構成する宗谷建設青年会（＝宗建会、田中太一会長）および、幌延建設協会（土屋昌輝会長）、豊富建設業協会（佐々木淳会長）による出前講座が開かれた。生徒たちは、道路整備や除雪など地域に密接に関係するインフラ整備や災害対応など、建設業が担う役割やその魅力について理解を深めた。

　宗建会などでは、技術者の高齢化や人材不足といった課題の解決に向け、二十七年度から高校生を対象に出前講座を実施。建設業への理解を促し、新たな担い手の確保を目指している。

　この日は、三団体から七人が同校を訪問。一・二年生二十人の前で出前講座を行った。

　はじめに、佐々木会長があいさつ。入職の際のミスマッチをなくしていくために、各高校で出前講座を実施していることを説明し「建設業の仕事の中身や実情を知ってもらい、建設業を進路選択の候補の一つとして考えてもらえれば」と訴えた。

　このあと、宗建会会員の高橋健氏が建設業の役割などを説明。土木や建築、維持管理などの仕事内容を紹介し、近年頻発する自然災害について「災害発生時には真っ先に現場に駆けつけ復旧を行っている。地域の安全を守ることも建設業の重要な役割」と強調した。

　宗建会の活動も紹介し、現場見学や清掃活動、防災訓練といった活動を毎年行っていることを説明した。

　担い手の確保については、本年度、管内業者十一社で計十六人を新規採用し、うち十三人が普通科高校の卒業生だったことを示し「建設業は人手不足で、就職に力を入れている」と述べた。

　また、毎年管内各社から新規入職者を集めた研修会や資格取得のための講習会などを開催するなど、若手の育成に力を入れていることを説き「異常気象が増加する中、建設業は地域になくてはならないもの。興味があればぜひ就職を考えてほしい」と呼びかけた。

　同校進路指導部長の宮越磨耶教諭は「就職に向けて業界の人から仕事内容を聞くことは大切な機会」と話していた。

(学校 2017-10-13付)