道教育大教職大学院創設10周年 養成の拠点として努力 式典など記念事業を開催
(学校 2017-10-12付)

道教育教職大学院10周年式典
4会場合わせて200人が出席した

 道教育大学の教職大学院が創設十周年を迎えた。八日には道内四会場を双方向遠隔授業システムで結び、記念事業を開いた。記念式典では、蛇穴治夫学長があいさつ。「北海道における教員養成の拠点大学として、今後もたゆまぬ努力を続けていく」と誓った。式典のほか、教育実践交流会や講演、シンポジウムを行い、教職大学院の役割と今後の方向性を探った。

 教職大学院は二十年度、学校現場が直面する多様な問題に対処できる力量ある新人教師とスクールリーダーの育成を目的に、札幌・旭川・釧路の三キャンパス体制で創設した。組織や教育課程の構築、改革を常に進め、二十七年度にコースを再編。本年度からは函館を加えた四キャンパス体制とし、視点・音声追尾型双方向遠隔授業システムを活用し、授業を行っている。

 創設十周年記念事業は、道教育大札幌駅前サテライトと旭川校、釧路校、函館校の四会場を双方向遠隔授業システムで接続して開催。四会場合わせ約二百人が出席した。

 第一部の教育実践交流会のテーマは「現在の私と教職大学院での学び」。

 修了生の二宮司氏(芽室町立芽室中学校主幹教諭)、山川美千代氏(旭川市立旭川第二小学校長)、関本裕介氏(釧路市立鳥取西小学校教諭)、池田虹香氏(釧路市立東小学校教諭)が教職大学院で学んだことや、修了後、それぞれの立場で実践している内容などを発表した。

 第二部の記念式典では、蛇穴学長があいさつ。創設準備段階からの歩みを振り返ったほか「本学は、北海道における教員養成の拠点大学として、今後もたゆまぬ努力を続けていくので、力添えを今後ともお願いする」と述べた。

 続いて、井門正美教職大学院長が式辞。「現在、教員養成系大学は、その主軸を修士課程から教職大学院に移行すべく、急速に大学院改革が進められている。本学の教職大学院も、時代の要請と将来の教育を展望した改革に取り組んでいる」と述べるとともに「力量ある教員を育成し、北海道の地域的特色と魅力を生かして教育力の向上を図りたい」と決意した。

 来賓各氏が祝辞。道教委の村上明寛学校教育監は「教職大学院と緊密な連携を図りながら、教員の養成・採用・研修の一体的な改革に取り組んでいきたい」、また、札幌市教委の和田悦明児童生徒担当部長は「現職教員の資質向上に資する不断の学びの場として、今後も教育の充実発展に大きな役割を果たすものと期待する」と述べた。

 第三部の記念講演では、加治佐哲也氏(独立行政法人国立高等専門学校機構監事、前兵庫教育大学長)が登壇。「教職大学院のこれから」と題して講演した。

 第四部の記念シンポジウムは、札幌会場から道教委の添田雅之教職員課長と道教育大の佐川正人理事、函館会場から函館市立東小学校の前田直樹校長、旭川会場から教職大学院の藤森宏明准教授がパネリストとして出席。教職大学院の姫野完治准教授がコーディネーターを務め、「教職大学院の役割と今後の方向性」をテーマに意見交換した。

(学校 2017-10-12付)

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