札教研事業の秋の研究集会―札幌市教委④できる喜び感じる授業に

（学校 2017-10-20付）

上家教諭は、児童が「もっと練習したい」と意欲的になるよう指導した

　札幌市教委は十七日、市内の各学校などで二十九年度札幌市教育研究推進事業（＝札教研事業）の秋の研究集会を開いた。国語や算数・数学、社会のほか、外国語、道徳などの研究部において、会場ごとに授業公開や講演などを実施。教職員の資質向上や教育の充実を図った。

◆小学校保健体育研究部　中の島小

　小学校保健体育研究部の豊平区会場となった中の島小学校（田中修校長）では、三年一組「ＨＡＣＨＩ・ＮＯ・ＺＩ！」（上家卓教諭）の授業を公開。上家教諭は縄跳びの八の字跳びの練習を通して、運動が苦手な子どもでも達成感や喜びを感じられる授業を展開した。

同部では、全市研究主題として「学ぶ意欲を高め、伸びを実感しながら生き生きと学びを深めていく保健体育学習」を設定。豊平区では研究テーマ「かかわりの中で生き生きと学ぶ保健体育学習」のもと、①子どもが学ぶ意欲を高めながら学習することができる教材化②伸びを実感しながら生き生きと学びを深めていく教師のかかわり―の二点を研究の視点として取り組んでいる。

公開授業は全三時間構成の三時間目。本時の目標を「八の字跳びで縄を跳んで、ひっかからず抜けることができる」と設定した。

本時までに、ほとんどの児童が初めてとなる八の字跳びを学んだ。また、チャレンジタイムを設けて、連続で跳べた回数を、クラスの合計で計っている。

はじめに上家教諭は、二分間のチャレンジタイムを設け、八の字跳びのクラス合計の回数を計った。回数は二百回ほどで、これよりももっと多く飛ぶためにはどうすればいいか問いかけた。

　研究の視点①から、テレビにつないだタブレットで跳んでいるときの動画を見せて、課題となっている点やその解決方法を全員で確認。児童たちにもっと練習したいという意欲を生み出した。

四グループで八の字跳びの練習して、最後にチャレンジタイムで回数を計った。研究の視点②から、今までの学びを生かした跳び方をしている児童を褒めて、技術の高まりを実感させた。

最後のチャレンジタイムでは、全体で二百四十回ほど跳んだ。児童に、これまでの記録よりも向上しているという練習の成果を実感させた。

(学校 2017-10-20付)