〝活きる〟教育を探究 北数教が研究大会上川・旭川大会
(関係団体 2017-11-08付)

道算数数学教育会開会式
相馬会長は、大会の成果を共有し、今後の研究に生かすことを求めた

 【旭川発】道算数数学教育会(=北数教、相馬一彦会長)は十月二十六~二十八日の三日間、旭川市内で第七十二回道算数数学教育研究大会上川・旭川大会を開いた。全道から小・中・高校の教員など六百一人が参加。三校種による特設授業の公開や領域・課題別分科会を通して、研究の成果を共有するとともに、算数数学教育の一層の充実を目指した。

 同大会の研究主題は「〝社会に活きる、社会に活かす〟 算数・数学教育の探究」。

 小学校では「未来を拓く力をはぐくむ算数教育~主体的・対話的に学び、数学的な見方・考え方を高める問題解決学習の創造」、中学校では「“数学を学ぶことのよさ”を実感する生徒の育成~数学的活動を軸にした授業探究」、高校では「社会に活きる数学教育の理論的・実践的研究~数学活動を重視した授業を目指して」とそれぞれ設定している。

 初日は、旭川東高校を会場に、同校と旭川藤女子高校、旭川北高校、旭川実業高校の教員による特設授業六本を公開したほか、弘前大学大学院理工学研究科の佐藤裕之教授を招き「高校数学の先にあるもの~工学の立場から」をテーマに講習会を行った。

 二日目は、旭川市大雪クリスタルホールを会場に、三校種合同で開会式を行った。

 開会式では、相馬会長があいさつ。旭川市で大会が開かれるのは今回で八回目であることを紹介した上で「旭川から全道に向けて、この成果を公開し、発信できることはとても楽しみ」と強調。「新学習指導要領の趣旨を踏まえて研究に取り組んできた。研究成果を共有し、継続して工夫改善に取り組んでいきたい」と述べた。

 続いて、岩田俊二大会運営委員長があいさつに立ち「小中高が密に連携を取りながら、問題解決に向けて研究を進めてきた。参加された皆さんからの意見を参考に、今後も研究を進めていきたい。きたんのない意見をお願いしたい」と求めた。

 来賓祝辞では、上川教育局の中島康則局長と旭川市教委の赤岡昌弘教育長、日本数学教育学会の藤井斉亮会長が登壇。

 中島局長は「研究の成果を全道各地に発信し、日常実践に積極的に生かし、算数数学教育のより一層の充実を願う」、赤岡教育長は「今後求められる課題解決に向け協議いただき、その成果が発信されることを心から期待している」、藤井会長は「参加者にとって、実り豊かな大会となるよう期待している」と述べた。

 このあと、小学校部会と中学校部会に分かれて講習会を実施。小学校部会は、道教育大学名誉教授・大久保和義氏を講師に招き「これからの算数教育で育てたい資質・能力」、中学校部会では、国立教育政策研究所・水谷尚人教育課程調査官を講師に「“数学を学ぶことのよさ”を実感する授業の創造」と題して講習会を行った。

 このほか、小・中・高校の各会場に移動して小・中学校は特設授業と授業分科会、高校は領域別分科会を実施した。

 三日目は、小学校部会と中学校部会が各会場で部会交流会・総会のほか、領域・課題別分科会を行った。

(関係団体 2017-11-08付)

その他の記事( 関係団体)

道技術・家庭科教育研 岩本会長を再任 総会研修会で新役員選出

 道技術・家庭科教育研究会は一日、ホテルライフォート札幌で総会研修会を開き、新役員を選出した。岩本正美会長を再任した。  本年度の役員はつぎのとおり。=敬称略= ▽会長=岩本正美(札幌市...

(2017-11-10)  全て読む

道私立中学高校協会が理事長等研修会 時代に適応した運営を 具体的な方策を紹介

道私立中学高校協会研修会  【函館発】道私立中学高校協会(森本正夫会長)は十月下旬の二日間、フォーポイントバイシェラトン函館で理事長・理事・校長研修会を開いた。四人の講師による講演などを通じて、これからの時代に適応し...

(2017-11-09)  全て読む

31年度施策要望事項を議論 道都市教育長会が秋季定期総会

?道都市教育長会秋季定期総会  【網走発】道都市教育長会(会長・長岡豊彦札幌市教育長)は六日、北見市内のホテル黒部で二十九年度秋季定期総会を開いた。全道から二十八人の教育長が出席。三十一年度の文教施策に対する要望事項など...

(2017-11-09)  全て読む

創造力あふれる教育を 第67次合同教育研究全道集会―北教組・道私教協

北教組第67次合同教研集会  【網走発】北教組(信岡聡中央執行委員長)と道私教協(川又英弘執行委員長)は三日から三日間、北見芸術文化ホールなどを会場に第六十七次合同教育研究全道集会を開いた。全道から延べ約四千人が参加。...

(2017-11-09)  全て読む

道高教組、道教組などの実行委 民主教育の確立目指す 1200人参加し全道合研

全道合研テーマ討論  道高教組、道教組などで構成する実行委員会は三・四日、札幌市教育文化会館などで「2017合同教育研究全道集会」(=全道合研)を開いた。二日間で延べ一千二百人が参加し、テーマ「平和を守り真実を...

(2017-11-08)  全て読む

生きる力育む学びを創造 道放送・視聴覚教育研究十勝・足寄大会

道放送視聴覚教育研究開会式  【帯広発】第六十九回道放送教育研究大会・第六十三回道視聴覚教育研究大会合同大会十勝・足寄大会が二日、足寄町立足寄中学校を主会場に開かれた。道内各地から二百二十四人が参加。大会テーマ「〝生き...

(2017-11-08)  全て読む

今後の教育の在り方議論 道特協が経営研究会石狩千歳大会

道特協石狩千歳大会開会式  道特別支援学級設置学校長協会(=道特協、髙村誠会長)は一日から二日間、ANAクラウンプラザホテル千歳で、第四十二回経営研究会石狩千歳大会を開いた。全道各地から会員ら約二百三十人が参加。大会...

(2017-11-08)  全て読む

札幌市林間学校40周年 記念フォーラムに80人参加 自然体験学習のよさ再確認

林間学校40周年記念フォーラム  札幌市林間学校四十周年記念フォーラムが十月下旬、全日空ホテルで行われた。小・中学校の教職員など関係者約八十人が参加。道教育大学岩見沢校の能條歩教授の講演などを通し、自然体験学習への理解を深...

(2017-11-07)  全て読む

日本生涯教育学会道支部が第35回道生涯学習研究集会 社会教育の役割探究 自然災害発生に備えて

道生涯学習研究集会  日本生涯教育学会道支部(佐久間章支部長)は十月二十八日、札幌市内の北海学園大学豊平キャンパスで第三十五回道生涯学習研究集会を開いた。テーマ「災害に備える〝社会教育〟にできること」のもと、研...

(2017-11-07)  全て読む

道中体連 大会の引率者・監督の条件 部活動指導員を追加

 道中学校体育連盟(林原昌生会長)は二日、道中学校体育大会基準における参加生徒の引率者・監督の条件として、部活動指導員を加えることを決めた。来年七月の道中学校体育大会から適用される。  文...

(2017-11-07)  全て読む