今後の教育の在り方議論 道特協が経営研究会石狩千歳大会(関係団体 2017-11-08付)
全道各地から会員ら約230人が参加した
道特別支援学級設置学校長協会(=道特協、髙村誠会長)は一日から二日間、ANAクラウンプラザホテル千歳で、第四十二回経営研究会石狩千歳大会を開いた。全道各地から会員ら約二百三十人が参加。大会主題「一人一人の教育的ニーズに応え、豊かに生きる力を育む特別支援教育の推進と充実」のもと、道教委の西村泉教育指導監の講演や分科会・提言を行ったほか、これからの特別支援教育の在り方や校長のリーダーシップについて理解を深めた。
開会式で髙村会長は、十九年に施行された改正学校教育法によって特殊教育から特別支援教育へと転換が図られてから十年が経過し、特別支援教育の充実が図られているとともに、特別な教育的支援を必要とする児童生徒の増加が続いていることを指摘した。また、北海道においても今後五年間を見通した〝特別支援教育に関する基本方針〟の策定作業が進んでいることを説明。「私たちは、特別支援教育にかかわる国や道の動向を正しくとらえ、共生社会の形成に向けて、インクルーシブ教育システムを構築し、合理的配慮に基づいた教育活動を推進していく責務がある」と強調。「特別支援教育の様々な課題の解決に向けて、校長自ら研鑚を積み、専門性を高め、リーダーシップを発揮していかなければならない」と訴えた。
続いて、白川純大会実行委員長が登壇。「大会は、特別支援学級設置学校長の役割を明確にし、発展の推進役として全道各地の実態や先進的な実践の交流を通した貴重な研修の場」とし、「一人ひとりの教育的ニーズに応じた実践面の充実・深化を一層推進するためにも、活発な研究協議となることを願う」と大会の成果に期待を寄せた。
来賓では道教委の柴田達夫教育長(代読・西村教育指導監)、山口幸太郎千歳市長、石狩管内教育委員会協議会教育長会の穂積邦彦会長があいさつ。
うち、西村教育指導監は、文部科学省の二十八年度特別支援教育に関する調査で、本道の特別支援教育における個別の教育支援計画作成率九八%、個別の指導計画の作成率一〇〇%との結果について「今後は、各学校において作成した計画を学校段階間で引き継ぐなど、切れ目のない一貫した支援を行う中で、児童生徒の自立と社会参加を促す教育活動を展開することが求められている」とし「特別支援教育の充実に向け、一層のリーダーシップを発揮していただきたい」と呼びかけた。
協議では、提言1「交流および共同学習の在り方と教育課程の編成にかかわる校長の取組」(提言者・舘野薫稚内市立稚内港小学校長)、提言2「個別の指導計画・個別の教育支援計画の活用と一貫した指導支援にかかわる校長の取組」(提言者・梁瀬邦之北見市立大正小学校長)、提言3「教職員や特別支援教育コーディネーターの専門性・資質向上にかかわる校長の取組」(提言者・能代仁乙部町立明和小学校長)、提言4「学校間・校種間・関係機関との連携による校内支援体制の充実にかかわる校長の取組」(提言者・白川清久滝川市立西小学校長)の四つの提言に基づき協議。各管内・地域の実情や、現状の説明とともに、校長としての役割やリーダーシップの在り方を話し合った。
(関係団体 2017-11-08付)
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