農業体験の充実など盛る　新篠津村の食育推進計画素案

（市町村 2017-11-09付）

　新篠津村は、食育推進計画の素案をまとめた。計画期間は三十年度から三十四年度までの五年間。食をめぐる環境の変化に伴って発生した課題に対して、多様な関係者の連携によって、幅広い食育の展開と、その改善を目指す。

　計画の策定に当たって、村では食を取り巻く現状と課題を調査。その結果、子どもの欠食の増加や生活習慣病の増加といった食生活の変化と健康への影響、食文化の継承への懸念や食品廃棄といった環境問題などの課題があることが分かった。

　こうした課題に対して、村では、新鮮で安心できる食材、消費者と生産者の距離が近いという恵まれた環境を生かして、多様な関係者の連携によって、食育を総合的かつ計画的に進めていくことができると考えた。

　食育推進の基本的な方向性として、①健全な食生活を目指した健康づくりにつながる食育の展開②地域の産業と連携した地産地消を目指した食育の展開③食文化を継承しつつ、食への感謝と地球環境を守る食育の展開―という三つの理念を取組の柱としている。

　①では、検診や講演会を通じた全世代における食生活と健康意識の向上を重点として、健康増進に向けた取組を進める。

　②では、学校や保育所での食に関する指導や農業体験活動の充実・推進、新篠津産農産物の活用を通して、生産者と消費者の交流を図る。

　③では、保育所や学校での体験や季節行事などを通じて、環境意識や食文化継承の普及啓発に努める。

　村は計画のもと、家庭と地域をつなぎ、村の特色を生かしつつ、地域住民や農業者の自主的な取組を支援・協働することによって、幅広い食育の取組にかかわっていく。

　また、家庭での活動を支援するため、乳幼児をはじめとした子育て期の保健事業を進めるとともに、生活習慣病の予防を図るなど、ライフステージに応じた食育に関する普及や啓発活動に努めていく考え。

(市町村 2017-11-09付)