学校における働き方改革―道教委 環境整備など4つの柱 アクション・プラン骨子案示す(道・道教委 2017-11-17付)
道教委は、学校における働き方改革「北海道アクション・プラン」骨子案をまとめた。①本来担うべき職務に専念できる環境の整備②部活動指導にかかわる負担の軽減③勤務時間を意識した働き方の推進と学校運営体制の充実④教育委員会による学校サポート体制の充実―の四つを柱に設定。「〝チーム学校〟の実現に向けた専門スタッフ等の配置促進」「部活動休養日の完全実施」「学校職員のワークライフバランスの推進」「所管する学校に対する業務改善方針・計画の策定」などを主な取組項目に掲げた。今後、議会議論なども経て、年度内の策定を目指す。
学校における働き方改革に関しては、ことし六月、文部科学大臣が中央教育審議会に対し「学校における働き方改革に関する総合的な方策」について諮問。中教審の特別部会が審議を始め、八月には「校長および教育委員会は学校において〝勤務時間〟を意識した働き方を進める」ことなどをポイントとした「緊急提言」を公表した。
国は、中教審の議論を踏まえ、年内に「緊急対策」を取りまとめることとしている。
道教委は、二十八年度に「教育職員の時間外勤務等にかかる実態調査」を実施。前回調査や国の調査と比較し改善はみられるものの、一月当たりの時間外勤務が八十時間を超える教頭が小・中学校で七割、高校で六割を超えるなどの課題が明らかになった。
これらの状況を踏まえ、道教委は、学校における働き方改革を推進するための具体的な方策を盛り込んだアクション・プランを策定することとした。
道教委の「教育職員の時間外勤務等の縮減に向けた取組方策」や中教審特別部会の緊急提言などを参考に骨子案を取りまとめ、十五日に開かれた二十九年度第二回時間外勤務等縮減推進会議で示した。
骨子案は、①本来担うべき職務に専念できる環境の整備②部活動指導にかかわる負担の軽減③勤務時間を意識した働き方の推進と学校運営体制の充実④教育委員会による学校サポート体制の充実―の四つの柱と、それぞれの柱に対応した主な取組項目で構成。
①については「〝チーム学校〟の実現に向けた専門スタッフ等の配置促進」「ICTを活用した教材の共有化等による授業準備等の支援の充実」「校務支援システムの導入促進」など五点を取組項目に挙げた。
②の取組項目は「部活動休養日の完全実施」「外部指導者の活用」「複数顧問の効果的な活用」の三点。
③では「学校職員のワークライフバランスの推進」「長期休業期間中に一定期間の〝学校閉庁日〟の設定の検討」「勤務時間を客観的に把握し、集計するシステムの構築」など六点を提示。
④では「所管する学校に対する業務改善方針・計画の策定」「調査業務等の見直し」「勤務時間等の制度改善」など五点を掲げた。
今後、時間外勤務等縮減推進会議での協議や道議会での議論などを踏まえ、年度内にプランを策定する考え。
(道・道教委 2017-11-17付)
その他の記事( 道・道教委)
小学校の時間割編成で資料―道教委 授業時数増対応し6事例 週29コマや長休活用など
道教委は、新学習指導要領実施に伴い、小学校が授業時数増などに対応した適切な時間割を編成するためのポイントや事例をまとめた資料『小学校における時間割編成~授業時数増への対応』を作成した。児童...(2017-11-21) 全て読む
道教委と職員団体が賃金確定交渉 人事委勧告どおり実施 部活動指導手当600円増額
道教委と各職員団体との賃金確定交渉が、十六日夜から順次行われた。柴田達夫教育長は、給与改定について「人事委員会勧告どおり実施することとし、関係条例改正案は、道議会に提案していきたい」と、四...(2017-11-20) 全て読む
道教委が道幼児教育研究協議会 研修体制構築へ研鑚積む 福井県教委から講師招き講話
道教委は十六日、TKP札幌ホワイトビルカンファレンスセンターで二十九年度第二回道幼児教育研究協議会を開いた。福井県教委義務教育課・福井県幼児教育支援センターの川崎恵理指導主事が「研修の充実...(2017-11-20) 全て読む
本年度第2回道私学審議会 20件申請どおり認める 専門学校の設置認可など
道私立学校審議会(佐藤有会長)は十五日、道庁本庁舎で二十九年度第二回審議会を開いた。専門学校札幌ホテル・ウェディングカレッジの設置認可など二十件について審議。すべて申請どおり認可可とする答...(2017-11-17) 全て読む
道教委が時間外勤務等縮減推進会議 可能な取組から実施を アクション・プランで協議
道教委は十五日、道庁別館で二十九年度第二回時間外勤務等縮減推進会議を開いた。学校における働き方改革「北海道アクション・プラン」骨子案について協議。出席者からは「できることから、一つでも二つ...(2017-11-17) 全て読む
第4回道いじめ問題審議会 基本方針改訂素案を協議 こどもサミットの意見反映
二十九年度第四回道いじめ問題審議会(宮崎隆志会長)が十六日、札幌市内のかでる2・7で開かれた。二十九年度「どさんこ☆こども全道サミット」の参加者の意見等を反映させた道いじめ防止基本方針改訂...(2017-11-17) 全て読む
道教育推進会議―第6期最終会合 長期総計素案の修正案確認 教育長がこれまでの審議に謝意
道教育推進会議(小内透会長)は十五日、道庁別館で第六期第十一回会議を開いた。第六期最後の会議で、パブリックコメントの意見などを反映させた第五次道教育長期総合計画(仮称・新しい教育計画)素案...(2017-11-17) 全て読む
子ども民俗芸能振興事業成果発表会道北ブロック 練習の成果存分に披露 神楽や太鼓など―道教委
【旭川発】道教委は十一日、東川町農村環境改善センターで「ほっかいどう子ども民俗芸能振興事業」成果発表会(道北ブロック)を開いた。各地域で受け継がれる伝統芸能に取り組む留萌・宗谷・オホーツク...(2017-11-17) 全て読む
道産業教育審議会26期最終会合 キャリア教育一層充実を グローバル人材育成へ審議
道産業教育審議会(吉田勝彦会長)は十三日、道庁別館で第二十六期第四回審議会を開いた。グローバル人材の育成に向けた建議案について審議。委員からは、観光産業と連携し専門的な職業にかかわる学習を...(2017-11-15) 全て読む
道徳科実施に向け指導資料作成―道教委 質的転換へ確実な準備を 授業づくりのポイント提示
道教委は、各学校が「特別の教科 道徳」の実施に向けた準備を確実に進めることができるよう、学校教育指導資料『〝特別の教科 道徳〟の充実に向けて』を作成、配布した。児童生徒の発達段階に応じ、答...(2017-11-15) 全て読む