道産業教育審議会26期最終会合 キャリア教育一層充実を グローバル人材育成へ審議
(道・道教委 2017-11-15付)

道産業教育審議会第4回審議会
委員11人が建議案をもとに審議した

 道産業教育審議会(吉田勝彦会長)は十三日、道庁別館で第二十六期第四回審議会を開いた。グローバル人材の育成に向けた建議案について審議。委員からは、観光産業と連携し専門的な職業にかかわる学習を行うことや就職に必要な情報を分かりやすく伝えること、将来のキャリアに関する教育を充実させることを求める意見が挙がった。来年一月をめどに教育長に建議する予定。

 第二十六期審議会では、本道におけるグローバル人材の育成に向けた産業教育の在り方をテーマに「グローバル社会に対応できる資質・能力等」「学校と社会とを円滑に接続させる人材育成システムの構築」について審議を進めてきた。

 今回が、第二十六期最後の審議会。委員十五人のうち十一人が出席した。

 はじめに道教委の北村善春学校教育局長があいさつ。社会全体が人材育成を考えることの重要性を踏まえ「これからの北海道の産業教育に向けての見本になる。きたんのない意見をお願いしたい」と述べた。

 議事に入り、事務局が道産業教育審議会建議案について説明し、委員が意見を交換。「グローバル社会に対応できる資質・能力等」では、英語力、ICT活用能力、高度なコミュニケーション能力など、すべての学科で共通して育成すべき資質・能力、各学科で育成すべき専門的な知識・技術について協議した。観光産業と連携し専門的な職業にかかわる学習を行うこと、企業との連携による商品開発や情報発信の重要性、職業学科を卒業した生徒の将来展望についての情報提供の必要性などが指摘された。

 「学校と社会を円滑に接続させる人材育成システムの構築」では、グローバル社会に対応できる資質・能力等を育成するための地域や企業、大学等と連携した教育課程の編成・実施について協議した。

 早期離職者の課題については、企業側の説明と生徒の認識の食い違いが指摘され、企業側が事業の目的や理念など、必要な情報を分かりやすく伝えることを求める声が挙がった。

 学校に対しては、自分が就きたい職業や将来のキャリアに関する教育の充実を求める声が挙がった。また、企業経営者と懇談し、仕事への理解、関心を深める経験の大切さが指摘された。

 最後に、吉田会長が「建議の内容をよく検討いただき、現実と理想の間でバランスのとれた教育行政にしていただきたい」と要請。北村学校教育局長は「いただいた意見を検討して成案とし、学校教育の中で実現できる形で、施策としてまとめたい」と答えた。

(道・道教委 2017-11-15付)

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