札幌市教委　小学校教育課程研究協議会開く　講演、部会での協議通し　指導、評価の充実目指す

（市町村 2017-12-04付）

約３８０人が参加し、新学習指導要領の理念などについて理解を深めた

　札幌市教委は十一月三十日、市内ちえりあで小学校教育課程研究協議会を開いた。市内小学校の校長や副校長、教頭、教諭など約三百八十人が参加。新学習指導要領に関する講演や各教科の部会での研究協議を通して研鑚を積み、学習指導および評価などの充実を目指した。

　協議会は、各学校が新学習指導要領の理念について理解を深めるとともに、教育課程の編成・実施に伴う諸課題について研究協議などを行い、小学校教育の改善・充実を図ることが目的。

　開会式では、工藤真嗣研修担当課長があいさつ。「学校教育の重点を踏まえた教育課程の編成と実施にかかわる課題を明らかにし、解決に向けた取組について協議を深めていきたい」と話した。また、全体会で講演する愛知教育大学の野田敦敬副学長を紹介した。

　続いて、野田副学長が「新学習指導要領の理念とその実現に向けた教育課程の編成と実施」をテーマに講演。中央教育審議会でふれられている「新たな学校文化」について、児童同士が「互いの考えを聴き合い、問いを立て、協働しながら最適解・納得解を探ること」などと解説した。

　こうした文化を醸成するために必要なこととして、①体験活動に基盤をおき「聴く力」を育成する②比べて考えることのできる環境をつくる―ことを挙げた。また、児童の考えを文字情報として可視化し、新たな考えをもたせられるものとして板書の重要性を強調した。

　学習指導要領改訂のキーワードとして「カリキュラム・マネジメント」、各教科などで養う「見方・考え方」などを挙げ、説明した。

　このあと、参加者は各教科・領域ごとの部会で研究発表・協議などを行った。

(市町村 2017-12-04付)