渡島小中学校長会が研究大会開く　子の変容図る学校経営を

（関係団体 2017-12-06付）

会員６３人が参加し、各校の学校力向上に向けて研鑚を積んだ

　【函館発】渡島小中学校長会（竹嶋充会長）は十一月中旬、ホテル法華クラブ函館で第四十一回研究大会を開いた。会員六十三人が参加。研究主題「未来に向かって心豊かにたくましく生きる子どもを育てる渡島小中学校教育の推進」のもと、課題別分科会での協議や講演などを通じて、学校経営のリーダーとしての資質・能力向上を図った。

　本年度は、第十五期二ヵ年研究の二年目。研究主題のもと、基礎的・基本的な知識や技能の習得とそれらを活用するために必要な思考力・判断力・表現力などの育成を図り、知・徳・体の調和が取れた子どもの育成を目指し、①指導・育成②組織・連携③教育課程―の三つのブロックで研究を進めてきた。

　開会に当たり、竹嶋会長があいさつ。「子どもたちが社会において自立的に生きるための基礎を培うことが校長の使命」と強調した上で「日常の様々な教育計画や教育活動に校長としてどのようにかかわっているのか、教師をどのように育てているのかを振り返り、児童生徒の変容を図る学校経営、地域・保護者から信頼される学校経営を目指してほしい」と述べ、積極的な意見交流に期待した。

　渡島教育局の山下亮一次長、渡島教育委員会教育長会の與田敏樹会長が祝辞を述べ、管内や各校の教育の充実に期待を寄せた。

　このあと、長万部町立静狩小学校の池田克己校長が「学校の教育力を向上させる研究・研修、リーダー育成の推進」と題して全体提言。教員を経験年数ごとに「ルーキー期」「ミドル期」「ベテラン期」の三つに分け、身に付けさせたい能力の明確化を図り、研修に取り組んでいることを紹介。成果に「年代別に教職員の資質・能力の向上を図り、協働性を強めながら、課題を解決するリーダー育成の必要性が明確になった」ことを挙げ、今後の課題として「管内は複式校が多いことから地域性を生かした、リーダー育成の在り方を模索する必要がある」との見解を示した。

　続いて、指導・育成、組織・連携、教育課程の三分科会での研究協議と実践交流を通して、職員との接し方や社会に開かれた教育課程の在り方などについて理解を深めた。

　午後からは、渡島教育局の西村和彦義務教育指導監が各分科会の協議内容を講評したほか、道教委学校教育局の岸小夜子指導担当局長が「社会とつながり、子ども一人ひとりの豊かな学びを実現する学校づくりのために」と題して講演した。

(関係団体 2017-12-06付)