十勝管内教委連が研修会開く 教育行政推進・向上へ 90人参加し意見を交換
(関係団体 2017-12-07付)

十勝管内教委連研修会
管内の教育諸課題の解決や教育行政の円滑な推進に向けて意見を交わした

 【帯広発】十勝管内教育委員会連絡協議会(笹原博会長)は十一月三十日、ホテルグランテラス帯広で管内市町村教育委員会教育委員研修会を開いた。約九十人が参加。十勝教育局の佐藤育子教育支援課長と笠嶋真志企画総務課長が教育諸問題についての話題を提供し、それをもとに議論するなど、管内教育行政の推進・向上を目指して活発に意見を交わし合った。

 研修会は、管内市町村教育委員が一堂に会し、当面する教育行政上の諸問題について共通理解を深め、管内教育行政の推進、向上に資することを目的に毎年度開催しているもの。昨年度までは、講演や講話などを通して、今日的な教育課題について理解を深める場として研修してきた。本年度は、各教育委員が広く意見を交流することで、各市町村においての教育活動の充実につなげることをねらいに意見交換する機会を設けた。

 この日は、管内十九市町村から教育委員長、教育長、教育委員など約九十人が参加した。

 冒頭、笹原会長があいさつ。研修会の趣旨を説明した上で「本研修会を、各地域での活動を土台にこれからの子どもたちの成長する姿を共有することで、十勝教育の目指す姿について意見を交換する〝熟議〟の場にしてほしい」と期待。「それぞれの立場であすの十勝の子どもたちのためにきたんのない意見を」と求めた。

 引き続き、十勝教育局の竹林亨局長が「本研修会で十勝のあすを担う子どもたちを育てるという観点に立って、よりよい学校・地域づくりについての考えを深めていただきたい」とあいさつ。

続いて、佐藤教育支援課長と笠嶋企画総務課長が教育委員から希望のあった管内の諸問題について話題提供した。

◆十勝局・佐藤課長、笠嶋課長話題提供

 佐藤教育支援課長は「コミュニティ・スクール(CS)の推進や学校と地域との連携」について説明。道の導入状況や管内における動きなどを伝え「子どもたちが成長する姿を地域で共有し、ともに育てるという思いを大切にしてCSや学校と家庭との連携をどのように推進していくかについて考えてほしい」と呼びかけた。

 笠嶋企画総務課長は「学校教育や教職員への期待と教職員の負担増への対応」について解説。文部科学省が実施した「公立小学校・中学校等教員勤務実態調査結果」や道における課題などを報告した上で「このあとの意見交換で学校教育が担うべき役割を保護者や地域と正しく共有し、互いの教育力を高め、どのように役割分担していくべきかについて協議を深めていただきたい」と求めた。 

 このあと、九グループに分かれ意見交換を行い、提供された話題の内容をもとに交流。CSの推進、学校と地域の連携については「小規模校は地域と密接な関係があるが、町の中心校は地域との交流が少ない」との声や「先生方にも地域との結び付きを意識してほしい」などの意見が出された。

 一方、教職員の負担増への対応については、土日の部活動などで多忙である教職員の勤務状況を懸念し「地域住民や学校を支援するボランティアの体制づくりを進めてほしい」との意見が出されたほか、教頭の事務量が膨大している現状から「教頭の事務処理を軽減する工夫や改善策を考えるべき」などの声が挙がった。

(関係団体 2017-12-07付)

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