札幌市茨戸小で交換授業の取組　担任教諭の負担軽減に効果　管理職含む全教職員が連携

（学校 2017-12-18付）

１年生担任の相澤教諭が３年生の国語を指導した

　札幌市立茨戸小学校（山本祐司校長）は、本年度から全教職員による交換授業を実施している。一～六学年の担任のほか、校長や担任外の教諭が入れ替わって授業を実施。授業のない担任教諭は空き時間をテストの採点や卒業アルバムの編集、プリントの作成などに活用しており、山本校長は教職員の負担軽減など「働き方改革につながるのでは」と話している。

　同校は、各学年一クラスの小規模校。一・六年生、二・四年生、三・五年生で学習発表会に取り組むなど各学年の教諭が別の学年の児童ともかかわっている。

　今回、学校全体で子どもたちを育てる実践の一層の具体化を図るため、交換授業を実施した。

　実施に当たっては、担任教諭と交換授業を行う教職員が授業の進度なども確認しながら、実施する教科・内容を話し合っている。

　今月六日には二回目の交換授業を実施。山本校長は一年生の体育を、一年生担任の相澤理恵教諭は三年生の国語を、教務主任の中川容一教諭は四年生の算数を担当するなど、それぞれの教職員が専門性を生かした指導を展開した。

　交換授業に中心となって取り組んでいる中川教諭は、その効果として「普段休み時間などでしかかかわることのなかった子どもと授業でふれ合うことで、もう一歩踏み込んだ声かけなど、学校全体で子どもたちを育てることができる」と話したほか、子どもを通して教職員同士の連携がより深まるなど、複数の目で安心して見守ることができることを挙げた。

　山本校長は、交換授業を通し一層、学校全体で子どもたちを育てていくことができるほか、担任の教諭が空き時間をもつことでほかの校務を行うことなどゆとりが生まれることで「働き方改革につながるのでは」と話している。

　本年度は今後、二回交換授業を実施する予定。成果や課題を踏まえ、来年度は一単元の交換授業なども視野に、定期的に実施していく考えだ。

(学校 2017-12-18付)