士別市中士別小が閉校式挙行　１１６年の校史　幕引き惜しむ

（学校 2017-12-19付）

児童１６人がお別れの言葉を述べた

　【旭川発】士別市立中士別小学校（大橋昌樹校長）の閉校式が十二月上旬、同校で挙行された。在校生や同窓生、地域住民など約三百人が出席し、百十六年にわたる校史の幕引きを惜しんだ。

　同校は、明治三十五年公立上士別簡易教育所として開校。それ以降、上士別第一簡易教育所、士別第二尋常小学校、中士別尋常小学校、中士別尋常高等小学校、中士別国民学校を経て、昭和二十二年に現在の名称に改称。永い歴史の中で、卒業生四千人以上を輩出。小規模校の特色を生かした教育と豊かな環境の中で、通学区域にとらわれない特認校としても長く指定され、学校、家庭、地域が連携を深めて教育活動を展開してきた。

　社会情勢の変化によって、子どもの減少や校舎施設の耐震化や建替えなどに関する課題から、子どもたちに望ましい教育環境や学力育成を図る方策について、地域や保護者、教職員などが熟慮を重ねた結果、閉校を決めた。来年度からは、士別小学校と統合することとなっている。

　当日、式辞に立った士別市の牧野勇司市長は「これまで、巣立った皆さんにとって、母校の閉校は何事にも代え難い寂しさがあるもの。築き上げてきた百十六年にわたる輝かしい歴史と培われた伝統は決して絶えることなく、いつまでも受け継がれていくものと確信している」と述べた。

　続いて、大橋校長が同校の開校から現在までの歴史を振り返り、「これからも中士別の子どもたちが健やかに成長し、中士別のますますの発展を願う」と惜別の言葉を送った。

　来賓からは、上川教育局の中島康則局長や士別市議会の丹正臣議長などがあいさつ。うち、中島局長は「これまで築き上げてきた学校、家庭、地域の信頼と絆を一層大切にしてほしい」と話し、児童に向けて「この学校で、仲間とともに過ごしたかけがえのない日々を忘れず、新しい友だちと仲よく協力しながら、充実した学校生活を送って」と呼びかけた。

　このあと、同校の児童十六人がお別れの言葉を述べたほか、校旗を返還し、百十六年の歴史に幕を下ろした。

(学校 2017-12-19付)