道社会科教育研究会がセミナー　札幌市内２校の実践発表など　日々の実践の成果共有

（関係団体 2018-01-11付）

屯田西小の石田教諭が実践発表した

　道社会科教育研究会（坪内伸樹会長）は五日、札幌市立厚別北中学校で冬季セミナーを開いた。小・中学校の教員約三十人が参加。実践発表や講演を通して、社会科教育のさらなる充実に向け研鑚を積んだ。

　同研究会では、研究主題「主体的に社会に参画できる児童生徒の育成」のもと、主体的に社会に参画する力に焦点を当て、二十七年度から三ヵ年研究に取り組んでいる。

　開会に当たって、坪内会長があいさつ。セミナーの内容にふれ「講演を通して、授業における地図活用の方法を学ぶとともに、実践発表を聞いて今後の様々な活動に生かしてほしい」と呼びかけた。

　続いて、札幌市立屯田西小学校の石田通隆教諭と札幌市立栄中学校の大野玄徳教諭が実践発表。うち、屯田西小の石田教諭は、クラスの児童の実態として「課題に答えることは得意だが、課題を考えることは苦手」ということを示し、①気づきを表に出せる風土づくり②難しい問題をじっくり考える癖を付ける―の二点を目標として授業に取り組んできたことを伝えた。

　授業では、児童に「自動車を買うときの決め手」について保護者へインタビューさせることによって、実生活と学習を結び付けさせたことなどを説明。交流の場では、資料をもとに自分で考える時間を与え、全体交流で個々の考えを関連付けるように板書を工夫するなど「豊かな自己表現を生み出させた」と述べた。

　授業を終えて「子どもたちは分かることだけではなく、考えたことや疑問に思ったこともノートに書くようになった」「子どもたちの“もっと社会を学びたい”につながった」などの成果がみられたことを話した。

　このあと、富山大学人文学部の大西宏治准教授が「地図を使って社会参画の力を育てる」と題し、講演した。

(関係団体 2018-01-11付)