28年度教育情報化の実態等調査―文科省 ICT指導力全国以上 整備率は地域間で差みられる 本道分結果(道・道教委 2018-01-11付)
文部科学省は、二十八年度「学校における教育の情報化の実態等に関する調査結果(速報値)」をまとめた。本道における学校の教育用コンピューター一台当たりの児童生徒数の平均値は五・二人、普通教室の無線LAN整備率は二六・六%、電子黒板整備率は一六・五%などとなり、地域間の差が大きかった。また、教員の校務用コンピューターの整備率は一二六・三%で、全国平均を上回っている。教員のICT活用指導力については「教材研究・指導の準備・評価などにICTを活用する能力」など五つの大項目すべてにおいて、全国平均を上回る結果となった。
調査は、初等中等教育における教育の情報化の実態などを把握し、関連施策の推進を図るために実施しているもの。
二十九年三月一日現在の「学校におけるICT環境の整備状況」「教員のICT活用指導力」に関して調査した。
本道における学校のICT環境の整備状況をみると、教育用コンピューター一台当たりの児童生徒数の平均値は五・二人(全国平均五・九人)。一台当たりの人数が最も少なかったのは、初山別村の〇・六人だった。
普通教室の無線LAN整備率の平均値は二六・六%(同二九・六%)で、函館市など三十四市町村で一〇〇%だった一方、室蘭市など三十七市町村は整備していない。
また、超高速インターネット接続率(一〇〇Mbps以上)は四〇・三%(同四七・九%)、三〇Mbps以上では八四・五%(同八七・二%)となっている。
普通教室の電子黒板整備率は一六・五%(同二四・四%)で、道内では赤平市が二〇三・三%と最も高かった。また、十九町村が整備していない。
教員の校務用コンピューター整備率は一二六・三%(同一一八・〇%)で、初山別村が一七五・〇%と最も高かった。
◆大項目すべて全国超
教員のICT活用指導力に関しては、①教材研究・指導の準備・評価などにICTを活用する能力②授業中にICTを活用して指導する能力③児童のICT活用を指導する能力④情報モラルなどを指導する能力⑤校務にICTを活用する能力―の五つの大項目のもと、十八の小項目を設定。教員が自己評価を行う形式で調査した。
各項目で「わりにできる」「ややできる」と回答した割合の大項目別の平均をみると、道内では①が八四・八%(同八四・〇%)、②が七七・三%(同七五・〇%)、③が七二・三%(同六六・七%)となった。
また、④が八三・〇%(同八〇・〇%)、⑤が八二・九%(同八〇・二%)となり、すべての大項目で全国平均を上回っている。
このほか、二十八年度に各項目に関する研修を受講した教員の割合は四九・〇%となり、こちらも全国平均の四〇・六%を上回った。
この記事の他の写真
(道・道教委 2018-01-11付)
その他の記事( 道・道教委)
知的障がい高等部30年度入選 定員896人に797人出願 当初出願状況―道教委まとめ
道教委は十二日、公立知的障がい特別支援学校高等部の三十年度入学者選考当初出願状況(十一日現在)を発表した。職業学科設置校(普通科含む)は、定員八百四十人に対し、百十六人下回る七百二十四人、...(2018-01-15) 全て読む
9割超が全体的に満足 ネイパルの29年度満足度調査―道教委
道教委は、道立青少年教育施設六施設の二十九年度利用者満足度調査結果をまとめた。「満足」「やや満足」と回答した割合は、六施設平均で、「プログラムや事業の内容などのサービス」が六七・〇%、「職...(2018-01-15) 全て読む
「近美コレクション」開催中 様々な夜との出会いを 4月12日まで名品選も―道立近代美術館
道立近代美術館は「近美コレクション」として、子ども向けに夜を題材にした作品を紹介する開館四十周年記念ワンダー☆ミュージアム「夜と出会う、夜を見る」のほか、同館コレクションの中からエコール・...(2018-01-15) 全て読む
道 ごみ散乱防止ポスター等コンクール 受賞作品決定 児童生徒の力作に光
道は、ごみの散乱防止などに関するポスターおよび標語コンクールの入賞・入選作品を決定した。ポスター・小学生の部では納七実さん(サッポロアートクラブ六年)、中学生の部では内田紫音さん(函館本通...(2018-01-12) 全て読む
道教委の柴田教育長が年頭あいさつ 自信もって取組進めて
道教委の柴田達夫教育長は四日、仕事始めに当たって、道庁別館で幹部職員を前にあいさつした。新しい時代に求められる「生きる力」の育成に向け、学びの質を一層高め、子ども一人ひとりに確実に身に付け...(2018-01-11) 全て読む
道教委が「教員育成指標」策定 身に付けるべき能力提示 4つのキャリアステージ別
道教委は、北海道における「教員育成指標」を策定した。校種・職種に共通した「スタンダード」、それをベースとした四校種・二職種別指標を作成。各指標は、養成・初任・中堅・ベテランの四段階からなる...(2018-01-10) 全て読む
道教委策定の教員育成指標 キーとなる資質能力
道教委が策定した北海道における「教員育成指標」のうち、「求める教員像」に合わせて養成・採用・研修を行う際の「キーとなる資質能力」はつぎのとおり。 ◇ 【教職を担うに当たり必要となる素養...(2018-01-10) 全て読む
道教委・道AL実践協議会 ICT活用して遠隔実施 研究実践の成果共有
道教委は二十九年十二月下旬、道アクティブ・ラーニング(AL)実践協議会を開いた。メーン会場の道立教育研究所で、拠点校がALの視点からの学習・指導方法改善の実践を発表。会場の様子は遠隔システ...(2018-01-10) 全て読む
道生涯学習審議会開く 環境づくりが必要に 行政とNPO・民間の連携
道生涯学習審議会(谷川松芳会長)は二十九年十二月二十七日、札幌市内のかでる2・7で第十三期第五回審議会を開いた。「審議のまとめ」素案について意見交換。行政とNPO・民間との連携にかかわり、...(2018-01-09) 全て読む
30年度から新しい教育計画 社会で活きる力など6目標、30施策―道教委
道教委は、新年度から新しい教育計画をスタートする。計画の素案では、北海道が目指す教育の基本理念の柱を「自立」「共生」に設定。「社会で活きる力」「豊かな人間性」など六つの目標のもと、個別・具...(2018-01-01) 全て読む