道教委策定の教員育成指標 キーとなる資質能力(道・道教委 2018-01-10付)
道教委が策定した北海道における「教員育成指標」のうち、「求める教員像」に合わせて養成・採用・研修を行う際の「キーとなる資質能力」はつぎのとおり。
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【教職を担うに当たり必要となる素養に関連する観点】
▼教員像「教育者として、強い使命感・倫理観と、子どもへの深い教育的愛情を、常にもち続ける教員」
▼キーとなる資質能力
▽使命感や責任感・倫理観=教育公務員として順守すべき法令や職務等を理解する力。法令等で定められた職務上の義務を果たす力
▽教育的愛情=子ども一人ひとりのよさや可能性に目を向け、それを伸ばす力
▽総合的人間力=社会体験や保護者、地域とのかかわりの中で、人間性、社会性、協調性を高める力
▽教職に対する強い情熱・人権意識=教職への誇りをもち、人権意識に基づき、教育活動においてすべての子どもを尊重する姿勢
▽主体的に学び続ける姿勢=情報収集や各種研修会等を通して、必要な資質能力を身に付けようとする姿勢
【教育または保育の専門性に関連する観点】
▼教員像「教育の専門家として、実践的指導力や専門性の向上に、主体的に取り組む教員」
▼キーとなる資質能力
▽子ども理解力=子どもに積極的にかかわり、子ども一人ひとりの背景や環境を含めて的確に子どもをとらえる力
▽教科等や教職に関する専門的な知識・技能=教職の意義や教員の役割、職務内容に関する知識を身に付け、職務に生かす力。学校種(園を含む)・職種に関する専門的な知識・技能を身に付け、教育活動に生かす力
▽実践的指導力=授業力(学習指導要領等を踏まえ、ねらいを明確にした指導案を作成し、意図的・計画的に授業を展開する力)、生徒指導・進路指導力(個や集団を指導するための手立てを理解し、実践に生かす力。子どもの個性や能力の伸長と健全な心身の育成を通して、自己実現を図る指導を行う力)、学級経営力(子ども同士のコミュニケーションを促進し、計画的に望ましい集団をつくり上げる力)等
▽新たな教育課題への対応力=「主体的・対話的で深い学びの実現に向けた授業改善」「カリキュラム・マネジメント」「ICTを活用した指導」「道徳教育の充実」「特別支援教育の充実」「外国語教育の充実」について理解し、実践に生かす力
【連携および協働に関連する観点】
▼教員像「学校づくりを担う一員として、地域等とも連携・協働しながら、課題解決に取り組む教員」
▼キーとなる資質能力
▽学校づくりを担う一員としての自覚と協調性=職業観や人間関係のほか、公共心や社会通念などの重要性を理解し、それに基づき行動する力
▽コミュニケーション能力(対人関係能力を含む)=考えや学校の方針等を分かりやすく伝えるとともに、相手の意図を理解し意思疎通を図る力
▽組織的・協働的な課題対応・解決能力=他の教職員と積極的にかかわりながら、園・学校の中で求められる役割を果たす力
▽地域等との連携・協働力=保護者や地域等とのかかわりを深め、連携・協働して取り組む力
▽人材育成に貢献する力=支え合える環境をつくるとともに、他の教職員を積極的に支援する力
(道・道教委 2018-01-10付)
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