道教委が「教員育成指標」策定 身に付けるべき能力提示 4つのキャリアステージ別(道・道教委 2018-01-10付)
道教委は、北海道における「教員育成指標」を策定した。校種・職種に共通した「スタンダード」、それをベースとした四校種・二職種別指標を作成。各指標は、養成・初任・中堅・ベテランの四段階からなるキャリアステージと、「求める教員像」の実現に向けて養成・採用・研修を行う際の「キーとなる資質能力」で構成されており、キャリアステージごとに身に付けるべき資質能力の指標を定めている。また、それぞれの「キーとなる資質能力」について、重点的に学修・研修に努めたい時期の目安を「教員育成指標(概要版)」として示した。
二十九年四月施行の教育公務員特例法(教特法)などの一部改正に伴い、公立小学校などの校長・教員の任命権者には「教員育成指標」策定が義務付けられた。
道教委は、国に先がけて二十八年度に道教員育成連絡協議会を設け、教員の養成・採用・研修の一体的改革に向けて検討。改正教特法施行後は、道教員育成協議会を設置し、指標策定に向けた協議を重ねてきた。
策定した指標の対象は、道教委が任命権者となる公立学校の教員(主幹教諭、教諭、養護教諭、栄養教諭、常勤講師など)。管理職(校長、副校長、教頭)の指標については、引き続き検討する。市町村立学校については、任命権者である市町村教委などの判断のもと、道教委の指標を参考として活用できるよう検討している。
指標の前提として、北海道における「求める教員像」を作成。教職を担うに当たり必要となる素養など三つの観点のもと、①教育者として、強い使命感・倫理観と、子どもへの深い教育的愛情を、常にもち続ける教員②教育の専門家として、実践的指導力や専門性の向上に、主体的に取り組む教員③学校づくりを担う一員として、地域等とも連携・協働しながら、課題解決に取り組む教員―と教員像を明確にした。
その上で、校種・職種に共通する基本的な「教員育成指標スタンダード」と、それをベースとした四校種(幼稚園・幼保連携型認定こども園、小学校・中学校・義務教育学校、高校、特別支援学校)、二職種(養護教諭、栄養教諭)に応じてそれぞれの「教員育成指標」を作成した。
指標は、養成・初任・中堅・ベテランの四段階からなるキャリアステージと、「求める教員像」の実現に向け養成・採用・研修を行う際の「キーとなる資質能力」で構成した。
「キーとなる資質能力」として、教員像①では「使命感や責任感・倫理観」「教育的愛情」など、②では「子ども理解力」「教科等や教職に関する専門的な知識・技能」など、③では「学校づくりを担う一員としての自覚と協調性」「コミュニケーション能力」などと設定した。
策定した指標をみると、スタンダードでは「使命感や責任感・倫理観」について、養成段階で「教育公務員として順守すべき法令や職務等を理解している」、初任段階で「教育公務員にかかる法令等を順守するとともに、法令等で定められた職務上の義務を果たしている」などと指標を定めている。
また、それぞれの「キーとなる資質能力」について、重点的に学修・研修に努めたい時期の目安を「教員育成指標(概要版)」として示した。
道教委では、概要版で示した時期の目安を参考としながら、「計画的・系統的・一体的な教員の育成」「教員一人ひとりの資質能力の向上」「研修の質の向上」「人材育成の観点の共有」の四つを柱に、指標を踏まえた検討を引き続き行うこととしている。
指標は、資料編と併せWeb上で公開している。
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(道・道教委 2018-01-10付)
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