東神楽町教委と道研　連携研修講座　道研・益子主事が講義行う　授業改善を目指し研鑚

（市町村 2018-01-12付）

参加者は主体的・対話的で深い学びの実現に向けた授業改善について話し合った

　【旭川発】東神楽町教委と道立教育研究所は二十九年十二月下旬、町役場で連携研修講座を開いた。道立教育研究所企画・研修部の益子忠行主任研究研修主事が講師を務め、「道徳教育」「主体的・対話的で深い学び」に関する講義を実施。町内の小・中学校教職員三十七人が参加し、自校の授業改善に向けて理解を深めた。

　この取組は、道研の研修事業の一つとして展開している「市町村教委連携」研修講座で、地域や学校の中核となる教職員の育成や、実践的な指導力の向上を図った出前型で行っているもの。

　今回、東神楽町教委と道研が連携し、新学習指導要領で求められる今日的な教育課題にかかる研修を通して、実践的な指導力の向上を図るための講座を設定した。

　当日、開会式のあと、益子主任研究研修主事が「道徳教育」について講義。これからの道徳教育について、問題解決的な学習などを取り入れた指導方法の工夫が求められることから、「答えが一つではない課題に子どもたちが道徳的に向き合い、考え、議論する道徳教育への転換が重要」などと指摘した。

　道徳科の授業づくりについては、道徳的諸価値の理解を図り、自分の経験やそのときの考え方や感じ方をさらに深めさせるための自己を見つめる力、物事を多面的・多角的に考えることなどを組み込んだ学習内容を取り入れるよう求めた。

　その上で、読み物教材の登場人物への自我関与が中心の学習や問題解決的な学習、道徳的行為に関する体験的な学習などを取り入れて「質の高い多様な指導方法を追究してほしい」と呼びかけた。

　このほか、道徳教育の評価の在り方などについても説明し「しっかりと計画を立て、“チーム学校”として授業づくりを進めてほしい」と話した。

　続いて、「主体的・対話的で深い学びの実現に向けた授業改善」と題して講義。新学習指導要領の方向性や授業改善が求められる背景などについて説明した。それらを踏まえ、参加者は、主体的・対話的で深い学びの実現に向けた自校の授業改善についてグループ協議などに取り組んだ。

　最後に、益子主任研究研修主事は、内容や時間のまとまりを見通して、指導計画をデザインすることや、各教科等の特質に応じ学びを深めさせることなど、これまでの蓄積を踏まえて授業改善を図るよう求めた。

　水野和男教育長は「講義を通して、各学校における今後の授業づくりに役立てほしい」と期待した。

(市町村 2018-01-12付)