29年度公立小・中等余裕教室 道内は1410室を活用 活用割合、全国下回る88%―本紙調査(道・道教委 2018-01-17付)
本道の二十九年度公立小・中学校等における余裕教室の活用状況がまとまった。道内公立小・中学校、義務教育学校において、今後五年間以内に普通教室として使用されないと考えられる余裕教室数は一千五百九十九室。当該学校施設または学校施設以外に活用されている教室数は一千四百十室で、活用されている余裕教室の割合は全国平均と比べ一〇・三ポイント低い八八・二%だった。学校施設として活用されている余裕教室の五二・四%は「学習方法・指導方法の多様化に対応したスペース」としての活用で、当該学校施設以外では九七・八%が放課後児童クラブとして活用されている。
文部科学省は二十九年十二月中旬、公立小・中学校等施設における余裕教室の活用を促進するために実施している「公立小・中学校等における余裕教室の活用状況」調査の結果を公表。同調査に基づく道内分結果を本紙が独自に調査した。
調査では、普通教室として使用されていない教室のうち、当該学校の学区域に居住する児童などの人口から、今後五年間以内(三十四年度中まで)に普通教室として使用されることがないと考えられる教室を「余裕教室」、現在、普通教室として使用されていないが、今後五年間以内に普通教室として使用されると考えられる教室を「一時的余裕教室」と定義した。
道内の活用状況をみると、道内の公立小・中学校、義務教育学校において、現在普通教室として利用されていない教室は一千九百三十室。このうち、余裕教室は一千五百九十九室(八二・八%)、一時的余裕教室は三百三十一室(一七・二%)となった。
また、余裕教室一千五百九十九室のうち、活用されている教室は一千四百十室(八八・二%)、未活用の教室が百八十九室(一一・八%)。活用されている教室の割合は、全国平均と比べ一〇・三ポイント低かった。
活用されている余裕教室のうち、一千三百六十五室(九六・八%)が当該学校施設、四十五室(三・二%)が学校施設以外の施設として活用されている。
当該学校施設として活用されている余裕教室の状況をみると「児童・生徒のためのスペース(学習方法・指導方法の多様化に対応したスペース)」が七百十五室(五二・四%)、「特別教室」が二百二十二室(一六・三%)、「児童生徒の生活・交流のスペース」が百三十三室(九・七%)、「教職員のためのスペース」が七十四室(五・四%)、「学校用備蓄倉庫等」が六十六室(四・八%)、「授業準備のスペース」が五十四室(四・〇%)、「通級指導のための教室」が三十八室(二・八%)など。
学校施設以外への活用状況では、余裕教室四十五室のうち四十四室(九七・八%)が放課後児童クラブに活用されており、残り一室(二・二%)は地域防災用備蓄倉庫として利用されていた。また、放課後子供教室、保育施設、児童館などの児童福祉施設、社会教育施設等、老人福祉施設などでの活用はなかった。
(道・道教委 2018-01-17付)
その他の記事( 道・道教委)
二階堂さん(道教育大附属札幌中)に最優秀賞―北方領土中学生作文コンテスト
◆道のWebで入賞作品紹介 道は、二十九年度北方領土中学生作文コンテストの結果を発表した。二階堂萌子さん(道教育大学附属札幌中二年)の「祖母と私の北方領土」が最優秀賞を受賞。また、優秀賞...(2018-01-18) 全て読む
道教委が安全教育モデル検討会 取組の成果を全道に普及 モデル地域による実践発表など
道教委は十六日、道庁別館で道実践的安全教育モデル検討会(第二回道実践的安全教育モデル構築推進委員会)・道防災教育研究フォーラムを開いた。防災・交通安全・防犯教育のモデル地域における実践発表...(2018-01-18) 全て読む
道が新年度に14管内30市町村 1日防災学校の実施を検討 各教科で多様な防災教育展開
道は新年度、全道十四管内で「一日防災学校」を実施することを検討している。実践指定市町村三十市町村と実践校を選定し、行政・学校・地域の協力のもと、各教科で多様な防災教育を展開。児童生徒一人ひ...(2018-01-18) 全て読む
研修用動画「教育相談」第7・8回 〝質問〟のポイント紹介 自己解決促す相談手法も―道教委
道教委は十六日、教員研修用動画シリーズ「教育相談の資質向上に向けて」の第七・八回を学校教育局参事(生徒指導・学校安全)のWebページで配信した。テーマは「質問」「自己解決を促す」。生徒の悩...(2018-01-18) 全て読む
実践的指導力向上へ 環境教育プログラム実践講座―道・道環境財団
道環境生活部環境局と道環境財団は十一日から二日間、札幌エルプラザで二十九年度環境教育・環境保全活動に関するプログラム実践講座を開いた。道教委共催。道内外から教諭、行政職員、市民活動団体職員...(2018-01-18) 全て読む
消費生活に関する問題理解 消費者教育支援セミナー―道教委など
消費者教育支援セミナーが十二日、札幌市内の道立消費生活センターで開かれた。エシカル協会の末吉里花代表理事が「消費者市民社会を拓くエシカル消費」と題して講演したほか、帯広緑陽高校の皆川亜希子...(2018-01-16) 全て読む
【リポート】道警の非行・犯罪被害防止教室 利用しやすさ学校から好評 校内放送活用し短時間で充実の内容
道警が二十九年六月から開始した「小・中学校の校内放送を活用した非行および犯罪被害防止教室」の取組が、道内小・中学校で広がりをみせている。十一月末現在、百七十四校で計二百三十六回実施。インタ...(2018-01-16) 全て読む
知的障がい高等部30年度入選 定員896人に797人出願 当初出願状況―道教委まとめ
道教委は十二日、公立知的障がい特別支援学校高等部の三十年度入学者選考当初出願状況(十一日現在)を発表した。職業学科設置校(普通科含む)は、定員八百四十人に対し、百十六人下回る七百二十四人、...(2018-01-15) 全て読む
9割超が全体的に満足 ネイパルの29年度満足度調査―道教委
道教委は、道立青少年教育施設六施設の二十九年度利用者満足度調査結果をまとめた。「満足」「やや満足」と回答した割合は、六施設平均で、「プログラムや事業の内容などのサービス」が六七・〇%、「職...(2018-01-15) 全て読む
「近美コレクション」開催中 様々な夜との出会いを 4月12日まで名品選も―道立近代美術館
道立近代美術館は「近美コレクション」として、子ども向けに夜を題材にした作品を紹介する開館四十周年記念ワンダー☆ミュージアム「夜と出会う、夜を見る」のほか、同館コレクションの中からエコール・...(2018-01-15) 全て読む