実践的指導力向上へ 環境教育プログラム実践講座―道・道環境財団(道・道教委 2018-01-18付)
参加者は体験活動や講義を通して、指導者としての資質向上を図った
道環境生活部環境局と道環境財団は十一日から二日間、札幌エルプラザで二十九年度環境教育・環境保全活動に関するプログラム実践講座を開いた。道教委共催。道内外から教諭、行政職員、市民活動団体職員など約四十人が参加。体験型の水教育プログラム「プロジェクトWET」の水の循環を想像する体験を通して、実践的指導力の向上を図った。
環境教育の担い手を育成するため、現場で活用できる知識の習得と体験を重視した講座を行い、指導者としての能力を育成するとともに、参加者相互の交流によってネットワークを構築し、環境教育などの実践力向上を図ることが目的。
プロジェクトWETはアメリカで開発され、河川財団が推進しているプロジェクトで、体験活動を通じ、主体的・対話的な手法で水に対する気づきを促し、学びを深め、責任感と社会参加意識を高めるプログラム。
初日は、プロジェクトWET上級指導者の資格をもつ、道教育大学岩見沢校の能條歩教授が体験活動について説明した。参加者に水に関係することわざが書かれたカードを渡し、そのイメージを絵に描いて、参加者同士で当てる活動を実施。参加者は互いに自己紹介し、絵を見せ合って交流した。能條教授は「きょうは日本のことわざだけだが、世界各国のことわざを使うことで、水に対する意識の違いを比べる方向にも展開できる」と話した。
つぎに、おたる自然の村公社の二杉寿志指導課長が講師を務め、「驚異の旅」活動を体験。「雲」「海」「植物」などと書かれた九ヵ所のブースを、サイコロを振って巡っていき、配られた表を埋めていくというもの。サイコロの目には工夫がしてあり、「土」のブースでは「雲」や「地下水」「湖」などの目があり、土の水が浸透して地下水になること、水が水蒸気になり雲になることなど、水の循環を意識することで、理解できる仕組みになっている。参加者はブースを回った表をもとにして一滴の水の物語をつくり、想像力を養った。二杉課長は「水や地球についてあらためて考えるプログラムになっている。皆さんも実践してみてほしい」と呼びかけた。
このあと、参加者は体験活動に取り組んだほか、環境教育に関する講義や指導実習を行った。
(道・道教委 2018-01-18付)
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