宗谷公立学校教頭会が冬季研修会　講師に国研・藤原総括研究官　職員指導力　十分発揮を

（関係団体 2018-01-18付）

管内の小・中学校の教頭が一堂に会し、教頭の指導力向上に向けて研鑚を積んだ

　【稚内発】宗谷公立学校教頭会（大内寿晃会長）は九日、稚内サンホテルで冬季研修会を開いた。国立教育政策研究所初等中等教育研究部の藤原文雄総括研究官が講演し「教頭には、教員たちに仕事を振って育てていくという職員指導力が求められる」と呼びかけた。

　研修会には、管内の小・中学校から約六十人が参加。「豊かな人間性と創造性を育み、未来を拓く活力ある学校をめざして」を研究主題に掲げ、講演や分科会を通してよりよい学校づくりに向けた教頭の役割について研鑚を積んだ。

　はじめに、大内会長があいさつ。不祥事防止に向けて「学校および教職員は児童生徒を守る場所・人でなければならないとあらためて肝に銘じてほしい」と呼びかけた。

　また、学力・体力の向上やチーム学校としての取組など学校を取り巻く課題が山積する中、「これらの課題意識をもちながら、校長が指し示す学びの地図を実現できるよう、日常の教育活動の舵取りをしっかりと行い、より一層職能の向上に励んでいかなければならない」と訴えた。

　来賓あいさつでは、宗谷教育局の柏谷祐次長が「授業改善や学習習慣の確立など、取組の一つ一つについて教頭としての戦略をもって、学校マネジメントの推進に力を発揮してほしい」、宗谷校長会の網谷一幸会長が「学校を取り巻く課題は多いが、教職員一人ひとりが健康で明るい雰囲気の中、課題解決に取り組んでほしい」とそれぞれ期待した。

　続いて、国研の藤原総括研究官が「学校力を高める学校づくりのための教頭の役割」をテーマに講演。教頭に求められる資質・能力として「教育指導力」「職員指導力」「事務遂行力」「外部連携力」「校長補佐力」「豊かな人間性」を挙げ、「全国的に職員指導力の不足を認識している教頭が多いが、教頭職の本来の職務はここにある。仕事を自分で抱え込まず、ほかの教員に仕事を振って育てていくという意識が必要」と訴えた。

　午後からの分科会では、「専門性を育み、資質・能力を伸ばし、創造性を発揮させる教頭の関与」「ミドルリーダーの育成、協働体制の構築、学校運営参画意識を高める教頭の関与」などをテーマに協議し、日常の実践の課題や成果などを共有した。

(関係団体 2018-01-18付)