【解説】大卒の内定率　過去最高に

（解説 2018-01-19付）

　文部科学省と厚生労働省は十七日、二十九年度大学等卒業予定者の就職内定状況調査（二十九年十二月一日現在）結果を公表した。大学生の就職内定率は、対前年同期比一・〇ポイント増の八六・〇％で、九年三月卒の調査開始以来、同時期での過去最高となった。

　調査は、設置者や地域の別などを考慮し、百十二校（国立大学二十一校、公立大学三校、私立大学三十八校、短期大学二十校、高等専門学校十校、専修学校専門課程二十校）を抽出して実施した。対象者数は六千二百五十人。

　調査結果をみると、大学の就職内定率は、一・〇ポイント増の八六・〇％で、この時期としては九年三月卒の調査開始以来、過去最高となった。

　このうち、国公立大学は増減なしの八六・九％、私立大学は一・三ポイント増の八五・七％。男女別では、男子が二・一ポイント増の八五・二％、女子が〇・二ポイント減の八七・〇％。文系・理系別では、文系が一・一ポイント増の八五・七％、理系が〇・六ポイント増の八七・二％。

　地域別では、関東が〇・一ポイント減の八八・二％で最も高く、以下、近畿が〇・五ポイント増の八七・五％、中部が四・五ポイント増の八七・一％、北海道・東北が三・〇ポイント増の八四・六％、九州が〇・二ポイント増の八〇・一％、中国・四国が〇・一ポイント増の七八・七％だった。

　短期大学は七五・四％で、二・八ポイント増。一方、高等専門学校は〇・七ポイント減の九七・六％、専修学校専門課程は、一・八ポイント減の六八・九％といずれも減少した。

　大学等（大学、短期大学、高等専門学校）全体では、一・一ポイント増の八五・六％。これに専修学校専門課程を含めると、〇・九ポイント増の八三・九％となった。

(解説 2018-01-19付)