札幌市　アイヌ文化体験プログラム　施設見学や出前体験など　３０年度は１１５校で実施予定

（市町村 2018-01-29付）

　札幌市市民文化局はアイヌ伝統文化振興事業のアイヌ文化体験プログラムについて、三十年度は小・中学校、高校を合わせて百十五校での実施を予定している。児童生徒にアイヌ文化や歴史の理解を深めてもらうもの。アイヌ文化交流センター（サッポロピリカコタン）の施設見学や出前体験プログラムなど、学校が事業を活用しやすいよう取り組んでいく。

　同局では、北海道の先住民族のアイヌ伝統文化の保存や継承、振興を図る活動を実施。アイヌ文化や歴史への理解を深めるためには、幼少期からプログラムを体験させることが重要と考え、十七年度から児童生徒を対象に同事業を行っている。

　これまでアイヌ文化交流センターに児童生徒を招き、展示物の見学のほか、アイヌ伝統の踊りの体験などを実施。二十七年度の活用校は五十校だった。

　より事業を活用してもらおうと、二十八年度から出前体験プログラムを企画。アイヌ民族の方が講師として学校を訪問し、踊りを披露するほか、アイヌ文化やアイヌ語を説明。また、子ども遊びの体験を行っている。

　出前体験プログラムによって、二十八年度に同事業を活用している校数は二十七年度の五十校から七十五校に増加。二十九年度は一月十五日現在で八十校が活用している。

　今後も参加した学校のアンケートをもとに、より学校が事業を活用しやすいように工夫・改善を図っていくこととしている。

(市町村 2018-01-29付)