札幌市小・中学校校長会と市教委 給食停止時の給食費取扱方針案 11日目以降の費用を返還(市町村 2018-01-25付)
札幌市小学校長会と札幌市中学校長会、札幌市教委は「給食を停止した場合の給食費の取扱方針」の案をまとめた。給食停止十日目までは支出する食材費用が給食費を上回るため、給食費を返還せず、十一日目以降は提供内容に応じて返還することとした。札幌市学校給食運営委員会で意見を募り、必要があれば修正を加え、新年度から市内の小・中学校に周知する予定だ。
市では、二十八年度に市有施設における煙突内にアスベストを含む断熱材の剥落が確認され、市有施設全体で緊急点検を実施。市内の小・中学校では十三校の給食用ボイラーからアスベストを含む断熱材の剥落が確認され、市内三十校で通常給食を短期間停止した。
この問題に関して、第三者が検証を行う石綿問題調査検証委員会は報告書の提言で「給食継続のための検討、給食費の取り扱いなど、可能なものについてあらかじめ検討しておくべき」との見解を示した。
提言を受け、三者が協議・検討を行い、方針案をまとめ、二十三日に開かれた学校給食運営委員会で示した。
案の内容をみると、不測の事態によって学校単位で給食を停止した場合、停止後十日目までは給食費を返還せず、十一日目以降については、提供内容に応じて返還する取扱方針が示された。
十日目までの給食費は「停止から三日分の食材は事前発注のためキャンセルできない」「停止期間中に提供する非常用給食などの費用が発生する」ため返還しない。また、方針案では「十日目までは支出する食材費用が給食費を上回る」と説明している。
十一日目以降の給食費の返還方法は、停止後に徴収する給食費を減額し、返還額と相殺する。転校などで相殺が困難な場合は、現金で返還する。生活保護などを受けている補助援助世帯については、返還額を支給元となる機関に戻入する。
また、給食停止期間が長期化する場合、早期再開に向けて臨時の親学校からの給食の提供などを市教委保健給食課で検討する。
今後、学校給食運営委員会第三回委員会で、方針案についての意見を募る予定。意見などを参考に、必要があれば修正を加え、新年度から各校に周知する見通しだ。
(市町村 2018-01-25付)
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