【解説】学校施設等のアスベスト対策
(解説 2018-01-31付)

 文部科学省は、学校施設等における吹き付けアスベスト等の対策状況フォローアップ調査結果(二十九年十月一日時点)をまとめた。調査が未完了なのは四機関、アスベスト等の粉じんの飛散によってばく露のおそれのある室等を保有するのは五機関だった。

 文科省では、児童生徒等の安全対策に万全を期すため、十七年度に学校施設等における吹き付けアスベスト等使用実態調査を実施。その後、毎年度、フォローアップ調査を行っている。

 調査結果によると、国公立学校や社会教育施設、社会体育施設、文化施設など学校施設等機関十二万六千八百二十六機関のうち、二十九年十月一日時点で調査が未完了なのは四機関。

 いずれも愛知県の私立学校(専修学校)で、本年度中に調査を完了する予定となっている。

 措置済状態ではない室等を保有する機関のうち、損傷や劣化などによる石綿等の粉じんの飛散でばく露のおそれのある室等を保有している機関は、私立学校三機関(兵庫医科大学、久留米大学、尚絅大学短期大学部)、公立社会教育施設二機関(福井県と滋賀県の公民館)の計五機関。

 室数は、日常利用室がゼロで、その他の諸室が私立学校十六室、公立社会教育施設二室の計十八室。

 これら五機関については、使用禁止などの応急処置を実施している。

 文科省は今月二十三日付で、各都道府県教委教育長などに対し、調査結果を通知。調査未完了の機関に対して、早期完了の徹底を求めた。ばく露のおそれのある室等を保有する機関には、早急な対策工事の完了を要請。ばく露のおそれのない機関に対しても、利用者にアスベスト等の使用個所を周知するとともに、表面の状態や使用状況等の点検・維持管理を行うことを求めた。

(解説 2018-01-31付)

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