学校職員の懲戒処分指針改正―札幌市教委、1日から適用 横領などの罰則を厳格化 新たに公文書偽造など明文化
(市町村 2018-02-01付)

 札幌市教委は、一月三十日付で学校職員の懲戒処分に関する指針を改正した。「特に公務員としてあるまじき行為」に当たる横領や詐欺恐喝、十八歳未満への淫行の三項目について、従来は免職または停職としていたところ、原則として免職と定めた。また、新たに公文書偽造等、公租公課の滞納、その他刑法違反の三項目を明文化。きょう一日以降に発生した非違行為から適用する。

 指針は、懲戒処分に関する透明性を確保するとともに、職員の非違行為を未然に防止することを目的に、市教委が二十四年五月に策定したもの。学校に勤務する職員の職務は、児童生徒および保護者などとの信頼関係によって成り立つもので、公務員の中でも高いモラルが求められることから、処分の量定を決定する際には、市長部局の指針を基本に、学校現場特有の項目を追加・補正している。

 市長部局職員の標準的な懲戒処分の量定などを定めた懲戒処分の指針が一月に改正されたことを受け、市長部局指針の量定に合わせる形で厳罰化を図るために指針を改正した。

 改正内容をみると「特に公務員としてあるまじき行為」の横領や詐欺恐喝、十八歳未満への淫行の三項目について、従来は免職または停職としていたところ、原則として免職と定めた。

 「著しく自覚に欠ける行為」および「金品を不当に利得する行為」と判断した遅刻・早退や休暇の虚偽申請、コンピューターの不適正使用などの十四項目については、従来より一段階上の量定を標準として選択できるよう厳罰化。これらの行為は、規模や態様が様々なことから、従来どおり免職以外の標準量定も選択可能とした。

 また、新たに公文書偽造等、公租公課の滞納、その他刑法違反の三項目を明文化した。

◆市教委事務局職員の懲戒処分指針も改正

 札幌市教委は一月三十日付で、市教委事務局職員の懲戒処分の指針を改正した。公務員に高い倫理観・規範意識が求められることを目的に明記。「特に公務員としてあるまじき行為」である横領や詐欺恐喝、強制わいせつ、十八歳未満への淫行、酒酔い運転を従来の免職または停職から、原則として免職に改正した。学校職員の懲戒処分に関する指針と同様に、きょう一日以降に発生した非違行為から適用する。

(市町村 2018-02-01付)

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