札幌市の30年度当初予算案 教育費は17%増464億円 学校の新築・改築費など増加
(市町村 2018-02-05付)

 札幌市は二日、総額一兆六千三百四十四億八百万円にのぼる三十年度当初予算案を発表した。一般会計一兆百十六億円のうち、教育費は学習環境の整備に向けた学校の新築・改築費などが増えたため、前年度当初比一七・〇%増の四百六十四億八百七十万円を計上。新規事業をみると、石狩管内の高校などに通う市内在住生徒に、通学に要する交通費のうち、基準額を超える額の半分を助成する高校等通学交通費助成に一億四百万円を措置した。内容を拡充するレベルアップ事業では、全市立小学校の五・六年生に算数少人数指導などを行う算数にーごープロジェクト事業に二億八千百万円を充てた。

◆通学費助成に1億円を計上

 教育施設関連では、芸術の森地区新設小学校新築など学校新築費に二十一億円を積み上げた。児童会館整備費五億二千二百万円は東白石小、発寒西小、羊丘小、新陽小、発寒南小に併設する新型児童会館の実施設計などに充てる。

 新規事業では、高校等生徒通学交通費助成費として一億四百万円を計上。石狩管内の高校などに通う生徒の一ヵ月の通学費のうち、基準額一万三千円を超える分の半額を助成する。

 このほか、主に経済的な困難を抱える子ども・家庭に対して相談支援を実施する子どもの貧困対策推進事業に一千百万円を充て、支援機関の体制強化、子どもの貧困の現状についての普及啓発などを行う。

◆少人数の算数授業全小学校に拡大

 レベルアップ事業では、算数にーごープロジェクト事業を二十九年度の研究推進校十校から全市立小学校に拡大するため、二億八千百万円を措置した。五・六年生の算数で二十五人程度の少人数授業を実施するほか、市独自のカリキュラムを整備する。

 また、スクールソーシャルワーカー(SSW)活用事業に二千五百万円を計上。SSWを前年度より七人増員し、十七人体制で児童生徒が置かれている環境の問題に対応する。

(市町村 2018-02-05付)

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