小学校体育授業在り方検討会議―道教委　体力向上の取組充実へ　３３校の体育専科教員など出席

（道・道教委 2018-02-19付）

出席した８０人は、講義や協議を通じて研鑚を積んだ

　道教委は九日、札幌市内の道第二水産ビルで小学校体育授業在り方検討会議を開いた。道内の体育専科教諭および配置校の校長、教頭ら約八十人が出席。協議や講話、説明を通じて、体力向上に向けた取組の充実のため研鑚を積んだ。

　会議は、道教委が配置している体育専科教員などが一堂に会し、授業改善や体力向上の取組の在り方を検討するもの。

　はじめに、宮岡孝博健康・体育課長があいさつ。会議に出席した体育専科教員を配置している三十三校に対して「小学校の取組の充実に向けたトップランナーとして、全道の小学校の参考になってほしい」と求めた。また、休み時間や学校行事、体育の授業などを通して「児童の実態把握の観点や方法、課題解決の方策など、これまでの取組を一層充実させる視点などについて理解を深めてほしい」と呼びかけた。

　続いて、健康・体育課の担当者が体育専科教員の配置や本道児童の状況、体力向上の全体計画について説明。藤女子大学の中島寿宏准教授が「子どもの変容と体育授業」、北翔大学の大宮真一准教授が「児童の体力向上に向けて」と題して、それぞれ講話した。

　このうち、大宮准教授は「体力向上のためには運動の習慣化・日常化が重要」と指摘。また、児童の運動における活動状況として、幼稚園・保育園での運動量が小学校一年時の運動量に影響を与えることを示した。

　このほか、幼児や子どもの生活習慣の変化を提示して、年齢別の発達段階を紹介。幼児期における運動指導の重点として、興味・関心の高いプログラムを実施することや全力で楽しむ姿勢を引き出すこと、誰でも楽しめる活動であることなどを示し、江別市で行った体力向上パートナーシップ形成事業を紹介した。

　講話のあと、本年度の取組と新年度の方策について協議した。

(道・道教委 2018-02-19付)