道教育大附属札幌小が授業研究会等　国語・社会など１５授業公開　自己を創る学びデザイン

（学校 2018-02-20付）

中島教諭は、児童がペープサート劇を互いに見ることで登場人物の心情の変化に迫れるようにした

　道教育大学附属札幌小学校（髙久元校長）は九日、同校で冬季授業研究会兼道教育大附属学校園授業力向上セミナーを開いた。研究主題「自己を創る学びをデザインする子ども」のもと、国語・社会・算数・理科・音楽・図画工作・家庭・体育・道徳・英語・総合的な学習の時間・食育の十五授業を公開。共生の文化を創造する子どもの育成に向け、積み重ねてきた実践の成果を紹介した。

　研究副主題は「見方・考え方の拡張による深い学び」。授業における具体的な手立てとして「自分から踏み出そうとする意志を生む」「自己決定しながら活動を進められる場」「相互触発を生む場」「見方・考え方を自覚させる場」―の四点を掲げて研究を進めている。

◆１年国語「お手がみ」

　この日、公開した授業のうち、一年一組の国語「お手がみ」（中島大輔教諭、児童数三六人）は八時間扱いの五時間目。本時の目標を「手紙を待つ場面について、ペープサート劇を見合う活動を通して、人物の行動を具体的に想像できる」と設定した。

　物語は、「がまくん」「かえるくん」が登場するもの。児童がペープサート劇を行う際に、二人の登場人物について、それぞれ場面に合わせて「うれしい」「悲しい」の二つの表情を選ぶことができるようにした。

　はじめに、中島教諭は前時のペープサート劇の内容を振り返ることで、本時で演技する場面とのつながりに着目するよう促した。

　続いて、二グループずつでペープサート劇を行わせた。お互いのグルーの演技を見ることで、文章に即して表現できているかを補完し合えるようにした。

　全体交流では、一人ひとりの演技のよいところなどを発表させたほか「表情を変えるのを忘れた」という児童の言葉を取り上げ、どの表情を選んだらいいか問いかけた。

　また、登場人物二人の言動を時間軸で対比的に板書。二人の心情が、互いにやり取りする中で変化したことをとらえられるようにした。

(学校 2018-02-20付)