高校づくりに関する指針案―道教委 地域の実情などを考慮 小規模複数学科校の学科再編(道・道教委 2018-02-23付)
道教委は、「これからの高校づくりに関する指針」案をまとめた。意見を聞く会やパブリックコメントでの意見などを踏まえ、素案を一部修正。小規模の複数学科設置校の取扱いにおいて、学科を再編整備する際に「地域の実情や学科の特性などを考慮する」旨の文言を追加したほか、配置計画の策定に当たって「関係市町村とも十分に協議する」との記述を加えた。三月末の教育委員会で決定。三十三年度以降の配置計画から適用し、実施可能な施策に関しては三十年度から実施する。
高校を取り巻く環境の変化に対応し、未来を担う人材を育む教育機能の維持向上を図るため、今後の高校づくりに当たっての基本的な考え方と具体的な施策を示すもの。指針素案にかかる意見を聞く会、パブリックコメントでの意見などをもとに、素案を一部修正した。
計画は、第一章「基本的な考え方」、第二章「社会の変化や時代の要請に応える高校づくり」で構成。
第一章では、配置の基本的な考え方として「高校進学希望者数に見合った定員を確保するとともに、教育水準の維持向上と教育の機会均等を図る観点から、地域の実情などを考慮しながら、適切な高校配置を進める」ことを提示。全日制課程では、一定規模の生徒と教職員の集団の維持、活力ある教育活動を展開する観点に立ち「可能な限り一学年四~八学級の望ましい学校規模を維持できるよう、再編整備などを進める」としている。
素案からの主な変更点として、旧指針における地域キャンパス校(第一学年一学級の高校のうち、地理的状況などから再編が困難で地元からの進学率が高い高校)の名称を「地域連携特例校」に変更することが分かるよう、表現を一部修正。
複数学科設置校の取扱いに関し、五月一日現在の第一学年全体で四十人以上の欠員があり、生徒数の増加が見込まれない場合に学科の再編整備などを行う際に「地域の実情や学科の特性などを考慮する」旨の文言を追加した。
また、配置計画の策定に当たっては、地域別検討協議会を開くほかに「関係市町村とも十分に協議する」との記述を加えた。
第二章「活力と魅力ある高校づくり」では、全日制課程、定時制・通信制課程など、多様なタイプの高校における配置の基本的な考え方、具合的な施策を提示。「経済社会の発展に寄与する人材を育む高校づくり」では、農業科、水産科など職業学科の在り方を示した。
「地域とつながる高校づくり」では、地域連携特例校などにおける在り方を記載。出張授業、遠隔授業、合同の学校行事や部活動・生徒会交流などを地域連携協力校と連携して行うほか、特例校間の遠隔授業、市町村・小中学校・地元企業・協力校・教育局などで構成する組織などの設置、コミュニティ・スクールの活用、高校と地域で連携した高校の魅力化などを挙げた。
三十三年度以降の配置計画から適用し、地域連携特例校の取り扱いなど実施可能な施策に関しては、三十年度から実施。新しい教育計画の実施期間の最終年に、成果と課題を検証する。
(道・道教委 2018-02-23付)
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