羽幌町の30年度教育行政執行方針 天売高複合化施設の設計に着手 地域とともにある学校を(市町村 2018-03-20付)
羽幌町教委・山口芳徳教育長
【留萌発】羽幌町教委の山口芳徳教育長は、六日の第二回町議会定例会で三十年度教育行政執行方針を説明した。子どもたちの健やかな成長に向け「学校、家庭、地域、行政、それぞれが連携することが重要」と述べ、地域とともにある学校を目指して各取組を進める意向を表明。ハード面では、町立天売高校と地元公共施設の複合化に向け、基本設計に着手する意向も示した。
執行方針の概要はつぎのとおり。
◇
▼学校教育
▽教育を推進するための条件整備
各学校では、学力・体力の向上を視野に朝読書や朝学習、個別指導・習熟度別指導、新体力テストの実施など積極的に取り組んでいる。このため、教育委員会としても指導しやすい条件整備として、ソフト、ハード両面から学校現場に視点を置いた改善に努める。
▽教育環境の整備
学校施設は、子どもたちの学習と生活の場であると同時に、地域住民の学習の場としても活用されている。各学校の施設・設備、教職員住宅については、緊急度を勘案しながら計画的な整備・改修を進める。また、天売高と地域の公共施設との複合化については、基本設計に着手し、準備を進める。
▽地域とともにある学校づくり
子どもたちを健やかに育むためには、学校、家庭、地域、行政、それぞれが連携することが重要となる。学校の教育活動や学校運営の状況を積極的に保護者、地域住民などへ情報提供することで、「開かれた学校」からさらに一歩踏み出し、地域と一体となって子どもたちを育む「地域とともにある学校」を目指し、取組を進める。
▽教育の質を高められる環境づくり
学校が教育機能を十分発揮するためには、管理職を含む教職員が組織的な連携のもと、常に資質・能力の研鑚に努め、自らの役割を的確に果たすことが重要となる。このため、求められている知識や能力の向上を図り、研修機会の提供、学校・教職員の多岐にわたる業務の改善を進めることで、業務に集中できる時間を確保し、教職員がもっている能力を最大限に生かすことができる環境づくりを推進する。
▽心身ともに健全な人間性と社会性を育む環境づくり
児童生徒が心身ともに健全な人間性と社会性を育むためには、規則正しい生活習慣の育成と問題行動を未然に防止することが重要となる。
児童生徒の問題行動については、近年、暴力行為、いじめ、不登校と併せて、インターネットによるトラブルが複雑化していることがいじめ、不登校などの原因となっている場合も考えられ、早急な対応が求められている。
これらの問題行動を未然に防止するためには、児童生徒の小さな変化を見逃すことなくとらえることが重要となるため、学校、家庭、地域、行政の連携、情報の共有化を図り、問題解決に向けた指導・支援体制の整備に努める。
▽高校教育の振興と幼児教育の推進
天売高は夜間定時制普通科の高校だが、進学、就職に備えた修学形態のもと、きめ細やかな教育に加え、水産資源を活用した製造実習、年度ごとにテーマを掲げた研究など、地域と連携した特色のある教育を実践している。
今後とも教育環境の充実を図り、計画的な管理を進めるとともに、課題となっている入学者の確保に向け、学校、地域、行政が一体となって取組を進める。
羽幌高校は、生徒の多様な進路に適合した教育課程を編成し、日ごろから地域の期待に応える学校づくりが推進されている。今後も、同校の進める魅力ある学校づくりに対して、資格取得、部活動、学力向上、進路対策への支援、通学費、入学支度に関する費用の支援を継続し、地元高校への志向が高まるよう努める。
(市町村 2018-03-20付)
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