小中連携モデル校を設置　幕別町が新年度２校区先行

（市町村 2018-03-20付）

　【帯広発】幕別町は新年度、小中一貫教育に関する研究にかかわって、小中連携モデル校を設置し具体的な実践を進める方針を固めた。モデル校には、町立幕別小学校・幕別中学校からなる「幕別中エリア」と町立白人小学校・札内北小学校・札内東中学校からなる「札内東中エリア」の二つの校区を設定。将来的には、町内の全中学校区でモデル校設置を目指す。

　幕別町は、二十八年度から小中一貫教育に関する研究に着手。各中学校エリアの代表者と各学校の代表教諭、町ＰＴＡ連合会の役員で構成する小中一貫教育等推進会議を設置し、義務教育九年間を見据えた教育活動の仕組みづくりについて調査・研究を推進してきた。

　本年度は、小中一貫教育等推進構想を策定し、推進会議委員などによる道内外の先進自治体・導入学校への視察研修や、教職員・保護者などを対象にした小中一貫教育講演会などを実施。このほか、小中一貫教育支援事業の加配教員一人を配置し、導入するタイプの選定を含めた具体的な検討を進めるなど、三十年度のモデル校設置に向けた準備を進めてきた。

　新年度からは、先行実施として幕別中エリア（幕別小・幕別中）、札内東中エリア（白人小・札内北小・札内東中）の各校区でモデル校を設置し具体的な実践を推進する。九年間を見通したカリキュラムの編成をはじめ、様々な教育実践による成果と課題を検証しながら、一貫性のある学習指導や組織的な生徒指導などを進める考えだ。

　田村修一教育長は「小中一貫教育を進める上で、小学校から中学校への進学を円滑に接続し、町内の子どもたちが楽しく学校に通えるようになれば」と研究の成果に期待。「今後は、今回の先行実施の成果や課題を踏まえて、さらなる充実を図り、将来的には、町内全中学校エリアでモデル校を設置できるよう調査・研究を進めていきたい」としている。

(市町村 2018-03-20付)