札幌市教委　青少年科学館を活用した理科　新年度にモデル授業実施　小３～中３対象　展示物利用など

（市町村 2018-03-20付）

　札幌市教委は新年度、現在作成している札幌市青少年科学館を活用した「理科授業プログラム」のモデル授業を行う。小学三年生から中学三年生を対象に、同館の展示物を活用した授業を実施するもの。現在、市内の小・中学校で理科を担当する教職員からなる理科授業プログラム作成委員会で指導展開例などを作成中。新年度に同館でモデル授業を行った上で、内容を取りまとめ、市内小・中学校に周知する予定だ。

　市では、二十六年三月に札幌市教育振興基本計画を策定した。計画の前期アクションプランの重要項目に「課題探究的な学習の推進」を掲げ、その施策として科学的リテラシーを育む学びに取り組むことを明記。観察と実験を取り入れた知識・技能と活用を結ぶ学習モデルを確立することとしている。

　市教委では計画を受け、同年に「青少年科学館を活用した理科教育推進の在り方検討調査」を実施。調査では、同館の展示物と学習指導要領との関連性について検討し、学校教育での活用機会を拡充すべきとの報告がまとめられた。

　報告後、青少年科学館に関する調査などを行い、二十九年十月に青少年科学館理科授業プログラム作成委員会を設置。理科を専攻する市内小・中学校の教職員などで構成する委員が同館の展示物を活用し、観察など体験活動を取り入れた学習プログラムを作成している。

　対象は小学校三年生から中学校三年生。小学校四年生では「ものの温度と体積」、五年生では「源流が生み出す力」などの単元におけるプログラムを作成。

　新年度は、作成した指導展開例のモデル授業を実施。モデル授業の結果を反映したものを最終的に取りまとめる。プログラムなどについて、新年度中に市内の小・中学校へ周知する予定となっている。

(市町村 2018-03-20付)