体制充実へ意見を交換　特別支援学校医療的ケア連絡協議会―道教委

（道・道教委 2018-03-27付）

校内支援体制充実事業の成果などを共有した

　道教委は二十三日、道庁別館で特別支援学校における医療的ケア連絡協議会を開いた。医療的ケアを必要とする児童生徒の状況、高度な医療的ケアに対応した校内支援体制充実事業の成果などを報告したほか、医療的ケアの実施上の課題について協議。今後の本道における医療的ケアの体制の充実に向けて意見を交わした。

　協議会は、特別支援学校において日常的に医療的ケアが必要な児童生徒に対し、安全に医療的ケアを実施する体制を構築することが目的。特別支援教育、医療、保健福祉の関係者ら十一人が出席した。

　はじめに、磯貝隆之学校教育局特別支援教育担当局長があいさつ。高度な医療的ケアの実施を含むガイドライン作成に向けた国の動向、医療的ケアが必要な児童生徒が増加している現状などを踏まえ、障がいの重度・重複化への対応、医療的ケアの体制整備の充実の必要性を示し「医療的ケアが必要な子どもたちが安全な環境で教育を受けられるよう、意見をお願いしたい」と述べた。

　続いて、特別支援教育課の津川周一指導主事が医療的ケアを必要とする児童生徒の状況を説明。より高度な技術が求められる医療的ケアの需要が増大しているとし、教員の専門性向上、管理職や養護教諭との連携など、校内の支援体制を構築する必要性を示した。

　また、文部科学省の委託を受けて本年度から開始した高度な医療的ケア等に対応した校内支援体制充実事業に関し、指導医によるモデル校への巡回指導や助言、意見交換などを踏まえ、成果を報告。全教職員の医療的ケアの知識の向上、医師との連携の充実などの必要性を示し、広域・分散型である本道の特性に応じた校内支援体制の在り方、児童生徒・保護者、学校が安心して教育活動に臨むための心理面での支援など、今後の課題を挙げた。

　このあと、意見交換を実施。医療的ケア実施上の諸課題について、それぞれの立場から意見を交わした。

(道・道教委 2018-03-27付)