日高局が管内教育実践表彰状授与 平取高など5団体受賞 特別賞1団体・1個人を選出(道・道教委 2018-03-28付)
【浦河発】日高教育局は、二十九年度管内教育実践表彰の受賞者を発表した。学校教育および社会教育の振興に功績のあった五団体のほか、特別賞として一団体・一個人を選出した。表彰式は三月上旬から各学校や団体の所在する地域などで執り行い、赤間幸人局長が受賞者の功績をたたえ表彰状を授与した。
受賞者の功績はつぎのとおり。
【実践表彰】
◆学校教育
▼えりも町教育向上対策委員会~えりも町学力向上に向けた〝チームえりも〟の取組
教職員の資質・能力の向上、授業改善、家庭学習習慣の確立、学校間連携を研究の重点に据え、教育行政機関およびすべての小・中学校、高校、保護者、地域住民が一体となって子どもたちの確かな学力の育成に取り組んでいる。
特に、町独自の学力・学習状況調査の活用による年間を通じた検証改善サイクルを確立するとともに、課題解決に向けて具体的な方策を町全体で共通実践することによって、全国学力・学習状況調査の五年間の経年変化において、全学年の全教科で改善傾向にあるなど大きな成果を上げている。
▼平取高校~キャリア教育の推進
選択科目フードデザインにおいて、平取町特産品のトマトを生産しているトマト農園や町、びらとり農業協同組合、平取商工会議所などと連携し、トマト農園経営者による講義、トマトの苗植えから収穫体験、試作調理を行っている。
同校トマトクラブに所属する生徒が開発したレシピを、ニシパの恋人ランチとして町内の飲食店に提供するほか、小・中学校の学校給食ではふるさと給食ニシパランチとして提供しながら、児童生徒に対して地産地消、食の安全・安心、町内の特産品についても説明する活動を行っている。
地域の団体などと連携した教育活動で、調理や栄養に関する専門的な地域を学ぶため、大学などに進学する生徒や、地元の農業協同組合や飲食店に就職する生徒を輩出し、地域産業の発展に寄与するものとして高く評価されている。
◆社会教育
▼平取町二風谷アイヌ語教室~アイヌ語の普及と教育活動の推進
町立二風谷小学校の総合的な学習の時間の講師として、アイヌ語学習のほか、アイヌ料理の調理による食文化体験や昔ながらの生活や文化体験活動などを通して、児童がアイヌ語やアイヌ文化の学習に取り組むことができる環境づくりに尽力している。
未就学児から高校生までが在籍する子どもの部では、アイヌ語での劇などを道内外で公演するほか、文化庁主催の危機的な状況にある言語・方言サミットでは道代表として参加するなど、アイヌ語の普及活動に貢献していることは高い評価を得ている。
▼平取アイヌ文化保存会~アイヌ文化の普及と教育活動の推進
昭和五十八年の発足以来、アイヌの精神文化、物質文化を単なる記録としてではなく、生活の中で生きたものとして保存・伝承する取組を行っている。
古式舞踊や伝統工芸、食文化などのアイヌ文化を体験することを目的とした町内小・中学校のほか、道内外の学校の授業で講師を務めるなど、アイヌ文化に親しみやすい学習環境づくりに尽力している。
また、二〇一七年冬季アジア札幌大会の開会式では、初めてアイヌ民族の古式舞踊を国際スポーツ大会で披露するなど、アイヌ文化の普及活動に大きく貢献している。
▼サークルたまてばこ~読み聞かせなどによる子どもの豊かな心の育成
平取小学校において、休み時間を利用して月一回の読み聞かせのほか、各学期には読み聞かせ授業を実施している。また、図書室の整備や支援についても学校と町立図書館と連携を図りながら活動している。
平取町内のほかの小学校においても読み聞かせ活動を実施しているほか、音楽などを交えた演目を披露するなど、子どもの豊かな心の育成に向けた取組が高く評価されている。
【特別賞】
◆団体
▼様似町立様似中学校
二十九年度第八回日本ジオパーク全国大会において、ポスターセッション中学生の部で優秀賞を受賞し、優秀な成績を収めた。
個人
▼下山結太君(新ひだか町立東静内小学校六年)
二十九年度第三十九回北海道小学生ソフトテニス選手権大会兼第三十四回全日本小学生ソフトテニス選手権大会予選会に出場し、男子の部において優勝した。
(道・道教委 2018-03-28付)
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