「上川スライド30」講演会 できることから始めよう! 医師がメディア接触の影響伝える―上川局独自の取組(道・道教委 2018-03-29付)
諏訪氏は医学的な観点を踏まえながら説明した
【旭川発】上川教育局が子どもたちのメディア接触の見直しを図るために独自で進めている「上川スライド30」。この取組に基づく講演会が三月中旬、中富良野町立中富良野中学校(松浦弘泰校長)で開かれた。同校一・二年生九十人が参加。外部講師からメディア接触が心や体に与える影響などを学んだ。
上川スライド30は、同局が独自の取組として企画したもの。メディアとの接触時間を家庭学習や読書の時間などに三十分以上“スライド”させることがねらい。
具体的には、学校などを通じて各家庭にスタンプカードを配布。子どもが〝スライド〟を成功させた場合に保護者がスタンプを押す仕組みとなっている。
スタンプカードのほかにも、取組の一環として、講演会を実施。旭川赤十字病院小児科に勤務する諏訪清隆医師を講師に招き、ゲームやスマートフォンなどが心や体に与える影響などをテーマとした講演を行っている。
◆中富良野中で開催、生徒対象は初
今回、同校の松浦校長が生徒たちに望ましい生活習慣を身に付けさせることを目的とした講演会の開催を希望し、中富良野町教委に相談。町教委が同局に講演会の実施を依頼した。これまでの講演会は、教職員や保護者を対象に実施してきており、生徒向けの開催は今回が初めてとなった。
当日、諏訪医師が「ゲームや携帯電話・スマホが心や体に与える影響~いろいろなリスクを知ろう」と題して講演。昨年、同校が生徒を対象に実施したスマホ利用アンケート調査の結果を提示しながら、全国の中学生のスマホ使用量と比較して生徒たちの現状を説明した。
また、液晶画面から発せられるブルーライトなどの影響によって、視力の低下やピント調節異常などの症状が出ること、睡眠不足や知能の低下などにつながることを紹介した。
諏訪医師は「メディア使用時間を一日二時間以内に近づけること」「就寝する一時間前にはゲームやスマホを終わらせる」「就寝時は携帯電話・スマホなどは部屋に持ち込まないようにする」などを挙げ、できることから始めるよう求めた。
生徒たちは「自分の生活を見直して、健康的に過ごせるよう改善していきたい」「具体的な数値を知ることができてとてもよかった」などと話していた。
松浦校長は「メディアと接触することで、体にどのような影響があるのか理解した上で、今までの自分たちの生活習慣を見直して、自己管理ができるよう取り組んでほしい」と期待を寄せていた。
(道・道教委 2018-03-29付)
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